地方獣医師会でSATREPSセミナーを開催

2018年8月30日

今年も、地方獣医師会のシーズンがやってきました!モンゴルでは、毎年夏に全国で活躍する獣医師たちを地域別に2か所に分けて集め、最近の家畜伝染病の動向や新たな技術や知識をより向上させるための会議を実施しています。今年は、西部地方の5県(ザブハン県、オブス県、バヤンウルギー県、ホブド県、ゴビアルタイ県)の獣医師を集めた西部地方獣医師会が7月末に、東部地方の3県(ヘンティ県、ドルノド件、スフバートル県)の獣医師を集めた東部地方獣医師会が8月始めに実施されました。2018年は、6月1日から新たな家畜健康法が施行されたこと、それに伴い省庁編成があったこと(獣医繁殖庁が獣医庁と繁殖庁に分離)、今後家畜の健康に対する遊牧民と獣医の責任が増すこと等モンゴル獣医師界にとって大きな変化があったことから、活発な議論が繰り広げられました。

SATREPSプロジェクトが、地方獣医師会でセミナーを開催するようになって4年。今年はプロジェクト最終年度であるので、広報用としてバッグとノートとペンを特注。プレゼンテーション資料をまとめた冊子、プロジェクトを紹介するパンフレット、馬トリパノソーマ病の啓蒙ポスターの6点をセットで出席者に配布しました。特にバッグは、長期間の使用に耐えうる良い素材で作ったことから獣医師たちにたいへん好評で、後日疫学調査で立ち寄ったソム(村)や他の会議の場で、バッグが活用されているのを見かけ嬉しく思いました。また、馬専門の獣医師からは、馬トリパノソーマ病の啓蒙ポスターがとても良いとお褒めの言葉も頂きました。

セミナーでは、モンゴル獣医学研究所(IVM)所長及びプロジェクトディレクターでもあるバトツェツェグ所長、モンゴル生命科学大学院学長及びプロジェクトマネージャーでもあるバトトゥル教授を始めとするIVM研究者5名が参加し、それぞれの研究成果を発表、原虫を起因とする家畜の病気に対する啓蒙を行いました。質疑応答では、トリパノソーマ病やピロプラズマ病の診断方法についての質問や、地方にある試験所の職員が病気の検査や診断ができるよう研修して欲しいなどの要望が寄せられました。

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獣医師会で配布したバッグ、ノート、ペン、プロジェクトのパンフレット、プレゼン資料をまとめた冊子、馬トリパノソーマ病啓蒙ポスター。

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セミナー当日の参加者の受付。手前に見えるバッグに全ての配布品が入っている。

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セミナーでプレゼンするプロジェクト・マネージャのバトトゥル教授。

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地方獣医師から質問を受ける(右から)プロジェクト・ディレクターのバトツェツェグIVM所長、JICAモンゴル事務所の堀田企画調査員、モデレーター役の獣医庁副長官、バトトゥール教授。

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西部地方獣医師会開会式@オブス県県都。町の広場で各県の旗の元に整列。

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東部地方獣医師会閉会式(お別れピクニック)@スフバートル県県都郊外。