プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)一次及び二次レベル医療施設従事者のための卒後研修強化プロジェクト
(英)The Project for Strengthening Post-graduate Training for Health Professionals in Primary and Secondary Level Health Facilities

対象国名

モンゴル

署名日(実施合意)

2015年1月16日

プロジェクトサイト

ウランバートル市、他

協力期間

2015年5月11日から2020年12月31日

相手国機関名

(和)保健省
(英)Ministry of Health

背景

モンゴル国は東アジア北部に位置する面積156万平方キロメートル(日本の約4倍)、人口300万人(世界一低い人口密度)の国で、22の県から構成されています。従来、牧畜を主な産業とした国家でしたが、最近は銅、石炭、希少金属などの鉱物資源開発が活発に進められ、急速な経済成長を遂げています。医療面では、乳児死亡率(出生千対)は1990年の76から31へ、妊産婦死亡率(出生十万対)は120から63(UNICEF、2011年)へ減少するなど国全体の基礎保健指標は改善しています。しかしながら、乳児死亡率は都市部24、地方部48、5歳未満児死亡率(出生千対)は都市部28、地方部62となる(MICS Summary Report、2010)など地域格差は大きく、地方の一次及び二次医療サービスの向上が保健セクターの重要な課題となっています。

医療の地域格差の問題に対し、モンゴル政府は2008年以降、6年間の教育課程を終えた医学生に対して仮免許を付与し、2年間に亘り家庭医療保健センター(Family Health Center,FHC)あるいは村保健センター(Soum Health Center, SHC)などの地方の一次医療施設での勤務を義務付けることで、地方における保健人材不足の解消に努めてきました。しかし、臨床研修無しに医師が不足している地方に派遣されるため、診療技術の低さが問題となっています。正規の臨床研修は地方派遣後の卒後3年目から行われますが、統一された研修プログラムが無いこと、実習先が首都ウランバートル市の三次医療施設のみであることなど、医師の卒後研修体制が整っていないのが実情です。さらに、近年モンゴルでは糖尿病、高血圧、がん、心臓疾患、交通事故、外傷など非感染性疾患が増大傾向にあり、これらの疾患に関する対策を進めることも重要課題となっています。
上記課題に対応するため、モンゴル政府は2013年からは地方の医療の質や卒後研修の質を向上させることに重点を置き、それに応じて規定、法令が変更されています。それらの背景のもと、一次及び二次医療施設の医療従事者向けの研修実施能力強化を図る技術協力プロジェクトを我が国に要請しました。

本プロジェクトはこの要請を受け、卒後研修システムやプログラムの改善、研修指導医の育成、研修管理能力の強化、研修モジュールの開発、地方の中核医療施設における研修能力強化を通じて、モンゴル国における一次及び二次レベルの医療従事者のための卒後研修を強化させ、それにより一次及び二次医療サービスの質を向上させることを目指しています。国レベルで医療従事者の卒後研修を管理している保健スポーツ省と保健開発センターが主なカウンターパート機関ですが、地方のモデル県における保健局や診断治療センター、ウランバートル市における研修病院などもプロジェクト実施上重要なカウンターパート機関となります。なお、本プロジェクトは無償資金協力「日本モンゴル教育病院建設計画(2015-2018年)との連携を図ることで相乗的効果を発揮することを視野に入れています。

目標

上位目標

一次及び二次レベルにおける医療サービスの質が向上する。

プロジェクト目標

一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修が強化される。

成果

1.保健省と保健開発センターの卒後研修運営能力が強化される。
2.指導医の育成を重視しながら一次及び二次医療従事者向けの卒後研修プログラムの質が改善される。
3.モデル地域における医療従事者向けの卒後研修システムが強化される。

活動

成果1に関して、保健開発センターによる卒後研修管理の評価と課題の特定、同センターの卒後研修管理改善のためのアクションプラン作成と実施、卒後研修管理に関するモニタリングメカニズムの強化

成果2に関して、卒後研修システムや研修プログラムの評価と改善、研修指導医を育成するための研修(TOT)実施や研修モジュールの開発

成果3に関して、モデル地域を設定して研修システムの強化、救急や小児科など優先度が高い科目の研修実施、上位医療施設が下位医療施設を指導する体制の構築

投入

日本側投入

1.長期専門家:チーフアドバイザー/卒後研修、業務調整
2.短期専門家:研修管理、救急医学、地域医療、卒後研修
3.本邦研修
4.機材供与(プロジェクト活動に必要な機材供与)
5.現地活動費

相手国側投入

1.カウンターパートの人材配置:
プロジェクト・ダイレクター(保健省副大臣)
プロジェクト・コーディネーター(保健省 保健政策・実施調整局長)
オペレーショナル・マネージャー(保健開発センター長)
2.プロジェクト実施に必要な執務室及び施設設備の提供
3.その他
(a)運営・経常費用、(b)電気、水道などの運用費、(c)その他、必要に応じて