本邦研修共有セミナーを開催しました

2015年12月15日

2015年12月15日、本プロジェクト第1回目本邦研修「障がいのある子どものための授業づくり」帰国研修員10名及びJICA横浜国際センター課題別研修「インクルーシブ教育/特別支援教育の推進」帰国研修員3名がセミナーを開催、モンゴルの当該分野関係者30名ほどが参加しました。

帰国研修員のプレゼンテーションに先立ち、自身も本邦研修に参加した参加した人口開発社会保障省 人口開発政策実施調整局局長 D. Amarsaikhan氏が、研修プログラムや視察先等について紹介しました。そして日本で学んだことの一番目に、「障害は個人に起因するのではなく、社会に原因があること」(障害の社会モデルに基づく考え方)を挙げました。続いて、他の帰国研修員が、「障害の社会モデル」「障害の早期発見・発達支援の重要性」「障害の種類と特性理解」「日本の障害児のための教育」についてプレゼンテーションを行いました。
一方、課題別研修「インクルーシブ教育/特別支援教育の推進」帰国研修員は、障害のある子どももない子どもも通常学級において共に学ぶ大阪の事例と、障害者の就労・社会参加に関する日本の制度や事例を紹介しました。インクルーシブ教育を実現するためには、今一度、教育の意義に立ち返る必要がある、またどんな人にも素晴らしい能力があり、それを活用した社会参加の形があるはずである、とプレゼンテーションは締めくくられました。
教育文化科学省 専門家U. Ganbold氏は、「本邦研修を通じて多くの情報を得ることができた。今後、取り組むべき課題はたくさんある。関係の皆さんと一体となり、同じ目標に向かって努力していきたい」と閉会の言葉を述べました。

帰国研修員は、障害のある子どもたちに対する発達支援の重要性、また多岐にわたる関係機関が協力して支援体制を構築する必要があることについて、理解を統一できたようです。また、モンゴルにおいても特別学校が通常学校を支援し、インクルーシブ教育を実現していくという道筋が見えたようでした。今後、関係機関が連携を深め、学びを実践に移していくことが期待されます。

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