ミニ・プロジェクトの実施団体が決まりました

2016年6月21日

本プロジェクトでは、子どもたちの特別な教育ニーズに合った様々な教育形態について効果を検証し、全国に普及し得るモデルを開発することを目的に、小規模なパイロット活動(ミニ・プロジェクト)の実施を計画しています。プロジェクト開始直後から、障害児支援を行っているNGOや障害児を受け入れている学校、教員養成を行っている大学などからニーズの聞き取り調査を行い、これらの団体からミニ・プロジェクト案を申請してもらうことにしました。2016年4月に、モンゴル国内の障害児支援に携わる団体からミニ・プロジェクト案の募集を行ったところ、全国から35件の応募がありました。書類審査、面接審査を経て、3件のミニ・プロジェクトを採択しました。各プロジェクトの概要は以下の通りです。
2016年6月〜2017年5月まで実施される予定です。

1.「知的障害のある子どもたちのインクルーシブ教育プロジェクト」

実施団体:モンゴルダウン症協会
団体概要:2007年にダウン症の子どもをもつ保護者によって設立された協会。保護者への情報提供やダウン症に関する啓発活動、ダウン症の子どもたちのための発達学習センターの運営(就学前と学齢期)などを主な活動内容とする。
プロジェクト対象地域:ウランバートル市ハンウール区
受益者:ダウン症協会の子どもたちと第130学校に通う子どもたち
プロジェクト概要:ウランバートル市ハンウール区にある第130学校にパイロット学級を設置し、発達学習センターに所属する学齢期のダウン症の子どもたちを通わせて一緒に体育、音楽、美術などの授業を受ける。

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2.「私たちは学べる」(生涯学習センターでの障害児受け入れプロジェクト)

実施団体:オルホン県生涯学習センター
団体概要:2000年に設立された、オルホン県の教育文化局管轄のセンター。オルホン県はウランバートルから約380キロに位置し、中心都市エルデネットはモンゴル第3位の人口を有する。学校を中退した若者や非識字成人などを対象に識字教育、初等・中等教育を提供している。また、地域社会や学校などで道徳や法律・規則などについて教えるプログラムも実施している。
プロジェクト対象地域:オルホン県バヤンウンドゥル郡
受益者:生涯学習センターに新しく通う障害児
プロジェクト概要:学校に通っていない障害児を対象にノンフォーマル教育を行う。センターに通えない子どもには訪問教育を実施する。

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3.「障害児のための児童預かりサービス強化プロジェクト」

実施団体:子ども発達情報UCHRALセンター
団体概要:2006年に設立された非政府団体。活動内容は主に母子家庭の子どもや障害児に対するボランティア活動、同年代の子どもたちとの交流活動、子どもに関する調査の実施など。
プロジェクト対象地域:ウランバートル市中央6区
受益者:児童預かりサービスを利用している、もしくはこれから利用する・障害児、その保護者、児童預かりサービス提供者
プロジェクト概要:児童庁が2016年1月に開始した児童預かりサービスは、2歳〜5歳の子どものための日中の預かり保育の新しい制度である。18歳〜65歳の男女で希望する者やNGOなどの団体が研修受講後に自治体と児童庁に登録すると、家庭や団体の施設で近隣の子どもたちを預かることができるようになっている。このサービスでは障害児も受け入れ可能となっているものの、現在の研修内容には障害児に対する接し方や指導法などが十分に含まれていないため、障害児を預かる際に必要な知識や技術に関する研修モジュールを開発し、プロジェクト対象地域で研修を実施する。

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事業実施地域

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