ウランバートルの通常学校に特別学校の分教室が開設されました

2018年3月5日

2016年8月3日付のプロジェクトニュース(注)でご紹介したように、プロジェクトではウランバートル市ハンウール区にある第26学校の特別学級開設を支援してきました。予算や教員配置などの課題を解決することに時間を要してしまいましたが、2018年2月に第63特別学校の分教室として開設されました。

分教室には15人(2018年3月1日現在)の児童生徒が通っています。教員は常勤が1名、週3回の非常勤が1名配置されています。この学級に通う児童生徒の多くは、第63特別学校に籍を置いているものの、23キロ離れた同校までの交通手段が確保できない、保護者の送迎が困難などの理由により継続して通うことができていませんでした。家の近くの学校に通うことができるようになり、子どもたちだけでなく家族も喜んでいるそうです。

同じハンウール区にある第130学校にも、第63特別学校の分教室が開設されました。第130学校では、本プロジェクトのミニ・プロジェクト(第1回)の支援を受け、ダウン症協会がパイロット特別学級を設置していました。ミニ・プロジェクト終了(2017年6月)後、パイロット特別学級はダウン症協会が継続して運営していましたが、2018年2月、正式に第63特別学校の分教室として認められました。

在籍している児童生徒は11名(2018年3月1日現在)、教員は2名配置されています。図工、音楽、体育などの授業は同年齢の通常学級の児童生徒と一緒に受け、算数や国語、日常生活の身辺自立については分教室で学んでいます。これまでは保護者から学費を徴収し確保してきた教員給与は、教育省から支給されることになりました。また、担当教員も教員研修に参加できるようになりました。

2校に設置された分教室の児童生徒は、第63特別学校の教育課程で学んでおり、公教育の修了資格を得ることができるようになりました。

プロジェクトでは、引き続き両校と協力して、教員研修や合理的配慮の促進などを進めていく予定です。

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第26学校の分教室。登校後にあいさつをした後、手遊び歌などをしてから授業に入る。

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第130学校の分教室。車のイラストを使いながら数の学習中。