プロジェクト概要

プロジェクト名

社会保険実施能力強化プロジェクト

対象国名

モンゴル

署名日(実施合意)

2015年12月28日

プロジェクトサイト

医療・社会保険庁(ウランバートル市)に加え、パイロットサイトとしてウランバートル市の2つ特別区医療・社会保険事務所および2つの県(トゥブ県、アルハンガイ県)医療・社会保険事務所(計4つの社会保険事務所)を選定。

協力期間

2016年5月31日から2020年5月30日

相手国機関名

労働・社会保障省、医療・社会保険庁

背景

モンゴル国(以下、「モンゴル」)では、労働・社会保障省が社会保障行政を一元的に所管するとともに、同省の下に設置された医療・社会保険庁が、実施機関として、5つの社会保険(老齢年金保険、短期給付保険、失業保険、健康保険、労働災害保険)を管轄している。医療・社会保険庁は、21県9区すべてに地方社会保険事務所を有し、すべてのソム(村)に職員を配置する約1500名の職員を抱える組織である(2013年時点)。

モンゴルの年金制度は、1942年の社会保障局の設立、1958年の年金法の成立を経て、明文化された。当初の共産主義体制の下では、労働者は平等に年金制度に加入しており、退職後は一律の年金が支給されていた。

現在は、被用者は強制加入、自営業者や遊牧民等は任意加入とする年金制度が運営されるとともに、1959年12月31日以前に生まれた者と1960年1月1日以降に生まれた者に、異なる年金算定方式が適用されている。このような現在の年金制度の枠組みは、1994年及び1999年の年金制度改革を経て成立したが、次のような課題が指摘されている。

制度面の課題としては、年金基金の恒常的な赤字の解消、年金給付水準の適正化(所得代替率等の見直し)、老齢保険年金と老齢福祉年金との給付調整、社会保険適用に関する被保険者の保護、年金基金の運用の在り方の検討等が指摘されている。

運営面の課題としては、医療・社会保険庁職員に対する実務に対応した体系的な研修制度の構築及び研修に係る予算の確保、遊牧民等のインフォーマルセクターの加入促進、年金加入者及び受給者の加入記録の整備、労働・社会保障省と医療・社会保険庁との間及び医療・社会保険庁と地方医療・社会保険事務所との間の協働体制の構築、ソム(村)の社会保険事務官の徴収に係る活動費の確保、ソム(村)の社会保険事務に係る環境整備、国民向け広報手段の改善等が指摘されている。

これらの課題が相互に関連する中、モンゴル政府は、日本に対して、社会保険セクターにおける関係職員の能力向上等を内容とする技術協力を要請した。

目標

上位目標

モンゴルにおける社会保険適用、保険料徴収および給付に関する実務が改善される。

プロジェクト目標

医療・社会保険庁の社会保険適用、保険料徴収および給付に関する能力が強化される。

成果

成果1:パイロットサイトにおける、社会保険実務の改善案が作成され、検証される。
成果2:全国での活用に向けて、社会保険適用、保険料徴収および給付に関する実務の改善ガイドラインが作成される。
成果3:医療・社会保険庁において、社会保険適用、保険料徴収および給付に関する研修システムが構築される。

活動

1-1 パイロットサイトにおける業務の改善案を作成する。
1-2 パイロットサイトにおいて改善案を試行し、全国展開に向け最終化する。
1-3 年金記録の整備方法の改善案を作成、試行し、全国展開に向け最終化する。
2-1 成果1で検証された改善案ごとに全国展開に向けた課題、ニーズ等を分析する。
2-2 活動1で抽出された課題、ニーズを踏まえて、業務改善ガイドラインを作成する。
2-3 業務改善ガイドラインを関係機関に周知する。
3-1 社会保険適用、保険料徴収および給付に関する研修の現状を把握・分析し、研修ニーズを把握する。
3-2 研修カリキュラム・教材を作成する。
3-3 研修を実施する。
3-4 実施結果を受け、必要に応じカリキュラム及び教材を改訂する。

投入

日本側投入

1)専門家
【長期】総括/社会保険政策、社会保険実務、業務調整
【短期】滞納処分、年金記録整備、任意適用者への適用拡大、年金数理、広報・啓発 等
2)本邦研修(社会保険政策、社会保険実務 等)
3)機材(職員研修実施用機材、広報啓発用機材、等)
4)その他の経費(在外事業強化費)

相手国側投入

1)カウンターパートの配置
プロジェクト・ディレクター(労働・社会保障省社会保障政策実施調整局長)
プロジェクト・マネージャー(医療・社会保険庁社会保険政策実施局シニアオフィサー)
ステアリングコミティー(中央レベル及び各パイロットサイトメンバーにて、パイロットサイトでのプロジェクト実施に係る調整を担当する。)
2)施設・機材
プロジェクト実施に必要な執務室および施設設備の提供
3)プロジェクトにかかわる現地経費
カウンターパートの出張旅費等