第1回 情報アクセシビリティセミナーを開催しました

2016年10月13日

10月13日(木)、ウランバートル市で第1回情報アクセシビリティセミナーが開催されました。視覚障害者団体、聴覚障害者団体、自立生活センター、知的障害・自閉症児・者の支援団体、高齢者協会などのNGO、また通信・情報技術庁、警察庁の情報緊急管理センターなどの行政機関、そして民間企業(テレビ局)の職員ら約60名が参加し、カウンターパートと日本人専門家と共に、現状の課題と今後の取組みが話し合われました。モンゴルでは情報のアクセシビリティに焦点を当てたセミナーは初めてだそうです。そのため、テレビ局などマスコミ各社も多く来訪していました。

通信・情報技術庁から、モンゴルにおける現在の法律についての発表が行われました。その後、視覚障害者団体と聴覚障害者団体の代表者より、公共のウェブサイトやテレビ、病院、等で直面している情報のバリアについて説明がありました。「モンゴル語のスクリーンリーダー(パソコンの画面の情報を音声で聞くソフト)がない」、「テレビに手話通訳や字幕がない」など、日常生活で必要な情報が入手できない様々な問題が報告されました。また、千葉寿夫チーフアドバイザー及び照屋江美専門家から、日本における情報アクセシビリティの事例が共有されました。

午後は視覚障害者グループ、聴覚障害者グループ、その他(車椅子利用者や知的障害者、高齢者等)の3グループに分かれ、課題の優先付けと、今後プロジェクトとして取組むべき活動が話し合われ、障害者団体と行政とが協力し、情報アクセシビリティベースライン調査を実施することになりました。翌週、調査チェックリストの作成と実施方法を確定することになりました。

以上

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視覚障害者にとっての情報バリアの優先度について話し合う様子

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今後の調査案を発表する知的障害・その他グループの代表者たち

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照屋専門家による日本の事例発表