第1回 物理アクセシビリティセミナーを開催しました

2016年10月14日

情報アクセシビリティセミナーに続き、建設物、交通機関などの物理面のアクセシビリティに焦点をあてたセミナーが10月14日(金)に開催されました。本セミナーには特に車椅子利用者が多く参加したほか、行政機関からは建設・都市開発省、道路・運輸開発省、ウランバートル市が参加し、民間企業からはバス会社が参加。計約60名が参加し、カウンターパート、日本人専門家と共に、モンゴル国における現在の法律とこれまでの取組み、そして未だ解決されていない課題と改善策が話し合われました。

会議ではまず、建設・都市計画省および道路・運輸開発省、ウランバートル市道路開発局の代表者より、ウランバートル市における建築物、交通機関の法規、基準、ガイドライン、等、既にモンゴル国に存在する公的文書が共有されました。その後、車椅子協会のチョカ会長、自立生活センターのアビラ副会長から、これまでに行政と共に実施してきたバリアフリー調査やノンステップバスの導入など、成功した好事例と、段差が多く車椅子で移動が難しいこと、スロープがあっても角度が急であることや歩道に点字ブロックがあっても途切れていることなど、未だ解決されていない課題が共有されました。本セミナーでの議論を踏まえ、今後、行政、民間企業、そして大学研究者を交えた物理アクセシビリティの現状把握調査を実施することになりました。調査は公共建築物、道路・歩道、公共交通機関(バス等)と幅広い範囲で実施される予定です。モンゴルの冬に突入してしまうと外での調査は難しいため、既に調査実施経験のある自立生活センターと車椅子協会を中心とし、具体的な調査日程と方法を早期に確定することになりました。今後、実際の調査の様子をお伝えしていきたいと思います。

以上

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車椅子協会チョカ会長によるモンゴルの公共建築物の現状についての発表

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Universal Progress自立生活センターアビラ副会長より、今後のアクションについてのアイディアが共有された。