モンゴルで障害平等研修ファシリテーター誕生!

2017年4月21日

本プロジェクトでは、物理や情報面のアクセシビリティの改善に加えて、差別など、「人の心の中にあるバリア」を解消するための活動もしています。そのための活動の一つが「障害平等研修」(DET:Disability Equality Training)の実施です。DETは障害当事者がファシリテーターとなって進める研修プログラムであり、海外の航空会社や大手スーパーマーケットでも実施されています。

12月7日、DETの担い手となるファシリテーター育成のための研修をモンゴルで初めて開催しました。12月20日までの10日間の集中講座にウランバートル市内の障害のある人達16名が参加しました。参加者は車椅子を利用する人、視覚に障害がある人、聞こえづらい人や知的に障害のある人等、多様なコンディションの方々でした。トレーナーとして日本から来た久野研二さん(JICA国際協力専門員)は、「モンゴルで障害について人々に理解してもらうには、モンゴルの障害のある人達が社会に働きかけることが重要」と熱心に語りかけました。

DETファシリテーターは、障害について「教える」のではなく、障害とは何か、改善のためにどのような行動をするかを受講者自らが「見つける」ことができるよう、イラストやビデオ教材を使ってプレゼンテーションを行い、グループでの話し合いの進行役をします。

16名の参加者は、「障害」が社会や環境、人々の態度によって生み出されていること、またそれをどうやって人々に気づいてもらうか、改善に取り組んでいくかを講義や実習で学びました。

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研修の様子

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修了式に労働社会保障省の副大臣及びJICAモンゴル事務所所長が出席。

12月20日の修了式には16名全員が労働社会保障省副大臣から修了証を受け取りました。モンゴル初のDETファシリテーターとして、これからの活躍が期待されます。また、プロジェクトでは、ファシリテーターとなった方々の技術向上のためのフォローアップ研修を計画し、今後も16名の方々と共に活動を進めていきます。