看護マネジメントに焦点を当てた実習型の第三回本邦研修を実施しました。

2017年11月30日

2017年11月、本プロジェクトが支援しているモンゴル国立医科大学より、6名が研修のため来日しました。この研修は、新たに設立される日本モンゴル教育病院(日モ病院)の看護に係る各部署の責任者(看護師長)が、日本の看護マネジメントを体験し、日本式の病院システムを目指している日モ病院における患者中心の看護体制について、個々の課題を明確し、開院に向けた具体的なアクションを策定することを目的に実施されたものです。患者中心の医療、それを担う看護マネジメントは、日本式病院システムの鍵となるものです。

研修は、徳島大学病院で実施されました。研修は、同病院の看護部長・師長を講師に、実習に重きを置いて実施されました。これは、日本の病院の看護マネジメントを肌で知ってもらうためのものです。研修は、外来から、外科・内科・ICU病棟等まで網羅したもので、現場看護師の付き添いのもとに実施されました。研修を通じ、日本の現場で日常的にどのような看護業務が実践されているのか、また、管理職として目標管理、品質管理、人材育成をどのように実施しているのか等、実際に自分の目で見て確認することで、今後必要な事項を認識することができました。

また、将来モンゴルも直面すると予測される高齢化社会に関連して、院内における看護業務に加え、居宅における看護サービスについても学びました。具体的には、徳島県看護協会より、訪問看護サービスとその基盤である介護保険制度についての講義を受け、その後は実際に訪問看護サービスを利用されている家庭を訪問し、訪問看護サービス提供の現状と利用者のニーズを体感することができました。

研修の最後には、徳島大学病院関係者に向けて、研修の学びと今後のアクションプランが発表されました。発表を通じ、日モ病院がモンゴルにおいて、患者中心の看護を実践するパイオニアになるという意気込みが強く感じられました。帰国後、研修員たちは早速、医科大学内に看護の執務室を設け、開院に向けた準備を進めています。

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徳島大学病院内実習中風景

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徳島県看護協会訪問