2年8カ月ぶりに本邦研修を実施

2022年8月26日

2022年8月17日~24日の8日間、徳島大学及び愛媛大学の協力のもと、モンゴル国立医科大学附属モンゴル日本病院(日モ病院)の幹部を中心に9名を日本に招き、第12回本邦研修を実施しました。

今回の本邦研修のテーマは、「病院運営管理」。院長や副院長をはじめとする病院幹部陣に加え、患者支援センターや看護部、医療情報部、リスク管理部などの部門長も研修員として参加しました。特に、現場レベルにおけるきめ細やかな管理体制(財務管理、物流管理、看護・患者管理、リスク管理、院内感染対策等)や、患者さんを中心に捉え様々な職種が連携してサービスを提供することの重要性を研修員全体で再確認する機会となりました。

研修では、両大学の医学部及び大学病院の見学や講義が行われましたが、概要や総論にとどまることなく、研修員一人ひとりが問題意識を持って研修に臨み、それぞれの立場から日モ病院の現状と照らし合わせて、今後どのように実践していくか、プロセスや取り入れ方についてなど、時間が足りなくなるほど議論が盛り上がりました。

一方、本邦における新型コロナウイルス感染の再拡大の時期に重なったため、研修は準備段階から入念な感染対策を行いましたが、開始後には予定していたプログラムを大幅に変更する必要に迫られるなどの対応に追われ、こうした感染症流行期における研修実施の難しさと課題が浮き彫りになりました。そのため、講義をオンライン配信したり、複数回に分けて研修員を受け入れるなど、徳島大学と愛媛大学の協力により無事に研修員9名全員が本研修を修了することができました。研修修了後には、研修員それぞれが疑問に感じていた点を解決することができ、あるいは新たな課題を認識するようになるなど、日モ病院の運営改善に向けて意欲の高まりを感じました。そして、モンゴル帰国後には早速、「次はこれに取り組みたい」「他の病棟や部署にも伝えている」との声も挙がり、本プロジェクトの最後に実施した本邦研修は、大学病院として次のステップへ進むために非常に有意義なものとなりました。

モンゴルと日本、大学と病院、経営陣と現場スタッフ、病院内の部署間といった縦・横のシームレスな関係を目指すべく、今後より一層一体となって日モ病院の運営管理及び質の高い医療サービスの提供がなされていくことを期待しています。

【画像】徳島大学での修了式

【画像】愛媛大学での修了式

【画像】

徳島大学スキルスラボの見学と体験学習

【画像】

愛媛大学でのVRを用いた感染対策に関する講義