プロジェクトが正式にスタートしました

2017年12月8日

2017年10月、プロジェクトが正式にスタートしました。今後は本ウェブサイトを通じてプロジェクトの進捗状況を紹介していきます。今回は、プロジェクトの背景・目的と、2017年11月に行われたプロジェクト専門家の初渡航の内容をご紹介します。

プロジェクトの背景・目的

気候変動は、世界の環境問題の中で最も注目を集めるトピックの一つです。気候変動により、世界各地で深刻な異常気象やそれに伴う生態系への影響が生じています。

この気候変動に対応するために、国際連合の下で気候変動枠組条約という国際ルールが定められています。このルールの下で、モンゴル国を含む途上国は、2年に一度自国の気候変動に関する様々な情報をまとめた報告書を提出する義務があります。この報告書はBiennial Update Report、通称BURといいます。

BURを作る上で難しいのが、温室効果ガスインベントリの作成です。温室効果ガスインベントリとは、気候変動の原因となる温室効果ガスについて、その国でどのような排出源からどの程度の量が出ているかを取りまとめたものです。これを作成するには、温室効果ガスの排出に関する科学的な知識が必要となりますし、国内の様々な機関が協力して、排出量の算定に必要なデータを集めることも求められます。

本プロジェクトは、モンゴル国でBURの作成を担当する自然環境気候基金(Environment and Climate Fund、通称ECF)に対して人材育成を含む能力強化を行い、温室効果ガスインベントリを定期的に改善する体制を強化することを目的としています。

2017年11月の初渡航の内容

2017年11月19日~29日にはプロジェクト専門家がモンゴル国に初渡航しました。11日間の滞在中、プロジェクト専門家はECFのメンバーと共に今後の作業計画について議論を行い、合意をしました。また、協力体制構築のため関係省庁への訪問を行い、プロジェクトの概要を説明しました。そして、1月にプロジェクトの合同調整委員会及びキックオフのワークショップを開催することに合意しました。

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