第2回ワークショップを開催

2019年1月31日

2018年11月16日、ウランバートル市において、国家温室効果ガスインベントリシステム構築及び能力強化プロジェクトの第2回ワークショップが開催されました。

第2回ワークショップは、自然環境・観光省(MET)・JICA共催で、JICA専門家がカウンターパートである自然環境気候基金(ECF)と共同で行ったモンゴルの第一回隔年報告書(BUR1)のレビュー結果、及びレビューで特定された課題の解決に向けた改善計画案の内容を共有し、改善計画の実施に向けて関係機関と協力関係を構築することを目的として、モンゴルの関係機関を対象として開催しました。

気候変動枠組条約(UNFCCC)の下、モンゴルを含む途上国は、2年に1度、気候変動政策に関する国内の制度的取り決め、排出・吸収源ごとの温室効果ガス(GHG)排出量や気候変動への緩和策などに関する情報をまとめたBURをUNFCCC事務局に提出することになっています。モンゴルは、2017年8月に最初のBURであるBUR1を提出しています。

ワークショップでは、ECF及びJICA専門家のメンバーが、GHGインベントリ改善サイクルの構築に関する分野横断的事項(プロジェクト成果1)、エネルギー分野(成果2)、LULUCF分野(成果3)、工業プロセス分野、農業分野、及び廃棄物分野におけるレビューの結果と改善計画案について発表を行いました。発表後の質疑応答では、分野別の改善計画の内容や、プロジェクトで扱う課題について多くの質問が寄せられました。例えば、エネルギー分野で使用するデータをどのように検証するのか、LULUCF分野の国内の研究結果は本プロジェクトに活用可能か、といった質問が寄せられました。また、GHGインベントリの改善のために必要なデータを有する可能性のある関係機関の候補についてもコメントが寄せられました。

ワークショップには、モンゴルのエネルギー規制局や食糧・農牧業・軽工業省等の関係省庁、モンゴル生命科学大学等の研究者、GIZ(ドイツ国際協力公社)等のドナー、総勢50名以上が参加し、活発な議論が行われました。

ワークショップを通じて、ワークショップ参加者が本プロジェクトの目的であるモンゴルのGHGインベントリの継続的な改善サイクルの構築に高い関心を持っていることが伺えました。本プロジェクトは、ワークショップ参加者から寄せられた質問・コメントを踏まえ、モンゴル側関係機関との連携の下、GHGインベントリ改善のための第1サイクル(本プロジェクトの前半2年にあたる2019年末まで)の改善計画に基づいて支援を実施していきます。

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JICA専門家によるプレゼンの様子

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質疑応答の様子

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参加者との集合写真