プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)ナカラ回廊経済開発戦略策定プロジェクト
(英)The project for Nacala Corridor Economic Development Strategies in the Republic of Mozambique

対象国名

モザンビーク

署名日(実施合意)

2011年11月18日

プロジェクトサイト

ナンプラ州、ニアサ州、カーボデルガド州、ザンベジア州北部7郡、テテ州 (面積約44万平方キロメートル)

協力期間

2012年3月2日から2013年12月20日

相手国機関名

(和)企画開発省、経済特区開発庁
(英)Ministry of Planning and Development、
GAZEDA(Gabinete Das Zonas Económicas de Desenvolvimento Acelerado).

背景

(1)モザンビークの開発・産業振興におけるとナカラ回廊地域の位置付け

モザンビーク北部に位置するナカラ回廊は、ナカラ港からナンプラ州、ニアサ州を経てマラウイに至る主要な回廊であり、鉄道と道路で構成されています。1992年の内戦終焉以降、モザンビークでは、各国ドナー支援により、荒廃した国土や破壊された基礎インフラ施設の整備が行われてきました。しかし、首都から離れた北部地域に位置するナカラ回廊地域ではこれまで開発が遅れた地域となっていました。近年、ナカラ回廊地域を構成する北部のナンプラ州、ニアサ州、カーボデルガド州、ザンベジア州、テテ州のうち、テテ州における石炭等の天然資源開発、ナンプラ州、ニアサ州およびザンベジア州での広大な土地および豊富な水資源を活用した農業開発、さらに、天然の良港であるナカラ港が有する国際ゲートウェイとしての可能性など、これらのポテンシャルを基軸として、ナカラ回廊地域は、今後の経済開発・産業振興が強く期待される地域であると考えられています。

(2)ナカラ回廊地域がもたらす日本および近隣内陸国への影響

ナカラ回廊地域への支援として、日本はJICA支援による「ナンプラ〜クアンバ間道路改善計画調査(2006〜2007年)」のF/S調査、円借款案件として実施されている「マンディンバ〜リシンガ間の道路改修」など、ナカラ回廊を対象とした協力事業を多数実施してきました。また、同地域を日本の将来的な天然資源や農産物の供給基地と位置づけ、民間ベースの投資活動や資源探査等も活発化し、同回廊がこれらの供給ルートとなることが期待されています。モザンビークは、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、南アフリカ、タンザニアといった国に隣接しています。このうち内陸国となるマラウイやザンビアでは、ナカラ港から自国への物流ルートとなるナカラ回廊と輸送能力強化による便益が期待されています。

(3)ナカラ回廊地域の持続的な経済発展のための開発計画の必要性

各国ドナー支援や民間ベースの投資活動が活発化している中、モザンビーク政府は北部地域の開発計画を有しておらず、各ドナーも具体的な開発計画をモザンビーク側へ示していません。そのため、ナカラ回廊地域全体の開発規範(計画)がないまま、鉱業を中心とする民間レベルの投資が局所的に開発を牽引する形となっています。その結果、民間レベルの産業と自国およびドナー支援により整備されるインフラ施設の相互連関が確立されないまま開発が進められているほか、法的規制もなく虫食い状態の開発が進められています。この状況から、外国資本によるモザンビークの資源、労働力、土地の収奪、環境破壊といった様々な事態が懸念されています。

こうした状況から、対象地域において実施されている民間投資活動、ドナー支援協力などの広大な地域において実施されている多様なプロジェクトの現状、プロジェクトの相互連関とその影響の有無、更なる開発ポテンシャルやリスクの潜在性、制約要因等を把握し、ナカラ回廊地域における適切な開発・投資の促進と持続的な経済発展のための全体像となる開発計画の策定が求められています。

このような中、「ナカラ回廊に関する開発の制約・促進要因分析を行い、開発戦略を作成する調査を実施し、同回廊における適切な開発・投資の誘導に貢献する」ことを目的とした本プロジェクトが要請され、詳細計画策定調査によるモザンビーク側との協議を経て、実施されることとなりました。

目標

上位目標

1. ナカラ回廊における社会のキャパシティと経済成長の強化
2. ナカラ回廊における適切な開発の実施
3. ナカラ回廊における民間投資の促進
4. ナカラ回廊における資源の適切な管理

プロジェクト目標

ナカラ回廊における適切な開発と投資を促進するための開発戦略が策定される

成果

1. ナカラ回廊における国家レベルから州レベルまでの整合のとれた総合的開発戦略が策定される
2. ナカラ回廊の様々なセクターに関するデータベースが地理情報システム(GIS:Geographic Information System)を含めて整備される
3. ナカラ回廊において選定された地域(ナンプラ市、ナカラ市)の地形図が作成される

活動

1. 既往の開発計画、プロジェクト、調査、投資活動(公共・民間)のレビュー
2. 現状・課題分析のベースとなるデータ・情報の収集
3. マラウイ、ザンビアなどの近隣国におけるナカラ回廊開発に関する既往の開発計画、プロジェクトに関連するデータ・情報の収集、レビュー
4. GISデータベース構築のためのデータ収集、データベース構築準備
5. 選定された地域(ナンプラ市及びナカラ市を想定)の地形図(縮尺1:10,000)の作成
6. 社会経済情報およびセクター関連情報のデータベースの作成
7. 課題の分析(開発制約要因、開発促進要因、開発ポテンシャル)
8. 社会経済条件の設定
9. 代替的な開発シナリオの検討
10. 戦略的環境アセスメントの考え方に基づいた環境社会影響も含む代替案の比較検討
11. ナカラ回廊に関する総合的な開発戦略の作成
12. 開発制約要因を踏まえた既存開発計画に対する補完対応の検討
13. 総合的開発戦略に応じた特定セクターに関するプロジェクトの検討
14. 既存およびモザンビーク側が、国家レベル、州レベルで計画・想定する主要な新規開発プロジェクトの優先付け
15. 調査の実施を通じた人材育成
16. 調査の進捗、成果に関する国際セミナーの開催

投入

日本側投入

総括/地域開発戦略、副業務主任1/総合開発計画/地域情報データベース、副業務主任2/インフラ総合計画/インフラ情報データベース、総合計画グループ総括/地域計画/土地利用計画/地域経済2、地域経済1、物流、物流調査・分析、空間分析・GIS分析、鉱業開発、工業開発、農業開発/林業開発、観光開発、投資振興・民間セクター支援 、開発行政システム・組織・法制度 、人材開発、水資源開発計画・水収支分析、環境規制/戦略的環境アセスメント、社会システム、社会サービス、電力計画、通信計画、国境施設計画(道路・鉄道)、道路計画(都市道路及び地方道路)、都市計画・都市土地利用計画/工業団地計画、給水計画1 (都市上水道)、給水計画2 (村落給水)、都市下水施設・産業排水計画、港湾計画、鉄道計画、地形図作成1 (地形図総括)、地形図作成2 (基準点測量監督)、地形図作成3 (現地調査監督)、GISデータ整備、業務調整1/地域計画補助、業務調整2/社会システム・社会サービス補助、通訳1、通訳2

相手国側投入

・カウンターパートの配置
・専門家執務室および施設設備の提供
・その他、プロジェクト活動実施に必要な経常経費

調査対象地域

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調査の方針

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