第4回JCCを開催しました。

2017年6月30日

2017年6月15日、第4回合同調整委員会(JCC)が開催されました。JCCでは、カウンターパート、日本人専門家、教育次官等のモザンビーク教育人間開発省幹部とJICAモザンビーク事務所長などの委員に対し、前回のJCC(2016年11月)以降、現在に至るまでのプロジェクトの活動と今後の予定を説明しました。

算数教育では、自然数にゼロは入るのか、部分集合の記号は⊃と⊇のどちらを使うかなどが議論となりました。本プロジェクトで開発する教材における数学の定義や使用する記号は本プロジェクトが独自に決めるものではなく、モザンビーク国として初等教育から高等教育に至るまで統一されるべきものです。同国ではこれまで、このような議論はなかったようで、国家カリキュラム・教科書の開発に当たる国立教育開発研究所(INDE)の所長も、同国関係者で議論する必要性に言及しました。このような認識を関係者間で共有できたことは、プロジェクトが与えた間接的な効果と言えるかもしれません。

理科教育分野では、プロジェクトが作成する教材の開発方針を説明しました。現在、IFPで使用されている教材は、細胞の詳しい説明や速度の計算など、初等教育の学習範囲を超えた内容も多く含まれています。また、プロジェクトが実施したベースライン調査では、IFPの教官・学生が基礎的な教科知識を十分に有していないことが示唆されました。そこで、プロジェクトが開発する教材は初等教育の内容を主に扱うこと、初等教育レベルを超える内容であるが小学校教員として知っておくべき知識は、「発展」等わかりやすい表現を付したうえ教材に含めることなどを提案し、JCCにて承認されました。

その他、パイロットIFPで試行がはじまったプロジェクト開発教材に係るモニタリングの実施方法、「数学I」のモニタリング結果などを報告し、IFP学生能力強化基準表作成方針も提案しました。特に反対意見や懸念が述べられることもなく、すべて承認され、スムーズにJCCを終えることができました。

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JCCの様子(1)

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JCCの様子(2)