プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)初等教員養成校(IFP)における新カリキュラム普及プロジェクト
(英)Project for Expansion of New Curriculum of Teacher Training Institute(IFP)

対象国名

モザンビーク共和国

署名日(実施合意)

2015年12月22日

プロジェクトサイト

マプト州(教育人間開発省、マトラIFP)、その他試行IFP

協力期間

2016年3月18日から2020年4月30日

相手国機関名

教育人間開発省

背景

モザンビーク共和国(以下、モザンビーク)において、2014年の初等教育修了率は52.2%(モザンビーク教育人間開発省データ)であり、2013年に教育人間開発省が実施した学力調査では、基礎的な読み書きなど、初等教育3年生での習得が望まれる学力水準に到達していた同学年児童数は6.3%と報告されています。さらに、2007年の南部アフリカ学力調査(SACMEQ)における同国の読解力の成績は15カ国中12位、計算力は同10位と、域内の他国と比べても児童の学力は低迷しています。このように、同国における教育の質は、いまだに大きな課題を抱えています。同国政府は、教育の質の改善のためには教員の資質向上が重要であるとし、教員養成課程の制度改革を通して、かかる課題の改善に取り組んでいます。

このような状況下、JICAはこれまでモザンビークにおいて、「ガザ州初等教育強化プロジェクト」(技術協力プロジェクト)、「教員養成校における現職教員教授法改善」(国別研修)を通して学習者中心の授業、問題解決型や仮説検証型授業の実現に取り組んできました。これらの経験・成果を活かし、今般、同国政府から我が国に対して教員養成課程の改善への支援が要請されました。

本プロジェクトは、初等教員養成校(以下、IFP)の学生の算数・理科指導力向上のため、教員養成課程で使用する算数教育と理科教育関連教材を開発し、全国のIFPへ普及することで、IFP教官の指導力と、未来の小学校教員であるIFP学生の科目知識・指導力の向上を目指します。また、本プロジェクトを通して、教育人間開発省のカリキュラム・教材開発担当機関である国立教育開発研究所(以下、INDE)へ技術移転することにより、同国の教材作成を担う中核人材の育成にも貢献します。
本プロジェクトの具体的な取り組みは、以下の4つです。

1)IFP学生の算数・理科の実態調査の実施と初等教育新カリキュラム・教科書・教員用指導書の分析に基づき、IFP 学生向け算数・理科教育関連教材の開発方針と開発体制を固める。

2)算数・理科教育関連の開発方針に基づき、IFP学生向け算数・理科教育関連の教材を作成する。

3)試行IFPの教官を対象に導入研修を実施し、作成された教材を用いた授業を試行する。

4)全国のIFPの算数・理科教官に対する導入研修を実施し、作成された教材を全国のIFPへ導入する。

目標

上位目標

IFP学生の算数・理科指導力が向上する。

プロジェクト目標

開発されたIFP学生向け教材が教員養成課程にて公式に活用される。
(注:「公式に活用される」とは、本プロジェクトで開発された教材が、IFPにおける正式な教材として承認されることを意味します。)

成果

1.IFP学生向け算数・理科教育関連教材の開発方針が固まる。
2.IFP学生向け算数・理科教育関連の教材が作成される。
3.パイロットIFPにおいて作成された教材を用いた授業が試行される。
4.IFP学生向け算数・理科教育関連教材とモデル指導案が全国のIFPへ共有・使用される。

活動

1-1.IFP学生の算数・理科の実態調査を行う。
1-2.初等教育新カリキュラム、新教科書、新教員用指導書を分析する。
1-3.活動1-1,2に基づき、開発する教材のサンプルを作成する。
1-4.作成したサンプルを検討し、開発する教材とその開発方針及び開発体制を固める。

2-1.活動1-4に基づき、IFP学生向け算数・理科の教育関連科目の教材を作成する。
2-2.算数・理科の授業モデル指導案を作成する。
2-3.製本に向けて、作成した教材とモデル指導案を確認する。
2-4.試行のため、作成した教材を印刷する。

3-1.開発した算数・理科教育関連科目の教材使用に関する試行IFPにおける試行計画を策定する。
3-2.試行IFP教官を対象に導入研修を行う。
3-3.試行IFP教官が授業を実施する。
3-4.作成した教材を使用した授業をモニタリングする。
3-5.モニタリング結果を収集・分析する。
3-6.モニタリング報告書を作成する。
3-7.関係者とモニタリング報告書を共有する。
3-8.モニタリング結果に基づき、開発したIFP学生向け教材とモデル指導案を適宜改訂する。

4-1.作成したIFP学生向け教材とモデル指導案の全国のIFPに対する導入研修プログラムを策定する。
4-2.全国のIFPの算数・理科教官に対し、導入研修を行う。
4-3.モニタリング実施機関に対し、モニタリング研修を行う。
4-4.開発した教材とモデル指導案の活用状況をモニタリングする。
4-5.開発した教材と指導案の活用状況に関するモニタリング報告書を作成する。
4-6.関係者とモニタリング報告書を共有する。

投入

日本側投入

・専門家(総括、業務調整/教材作成、算数教育、理科教育)
・本邦研修:7名〜10名/年
・機材供与:車両(1台)、事務用機器
・経費(専門家の活動経費、研修の開催に係る経費、試行教材の印刷・配布に係る経費、モニタリングとプロジェクトの効果検証にかかる経費、経験・情報共有のためのセミナー開催費)

相手国側投入

・カウンターパートとなる人材(合同調整委員会(JCC)メンバー、教材作成チーム、試行IFPの校長・教官等の教材試行チーム、その他関係者等)
・必要機材:備品を備えたプロジェクトオフィス
・経費(参加者の日当を含む教員研修費用、配布費用を含む試行後の教材配布関連経費、調査者の日当を含むモニタリング・調査関連経費)

プロジェクトデザインマトリックス