第4号「保健人材養成機関における全国統一学力試験の問題作成」

2018年1月25日

本プロジェクトでは、保健省が管轄する全国の公立の保健人材養成機関(IdF)において、保健省の研修局が実施するIdFの教職員及び学生を対象としたモニタリング・評価活動を支援することで、持続的に質の高い保健医療人材の養成に貢献しております。

モザンビークでは、中級レベルの保健人材(コメディカルスタッフ)の養成において、日本の高校1年生に相当する10年生卒業以上の資格を有する者がIdFへの入試受験資格を与えられ、入学後はコメディカルコースを2年~2.5年間履修することが課せられています。しかし、各IdF間における卒業生の実力差が問題視されるようになったため、先行案件「保健人材養成機関教員能力強化プロジェクト(ProFORSA)」では、保健省が選定した優先6コース(一般看護師、助産師、医療技師、予防保健(保健師)、臨床検査技師、薬剤師)において、全国統一の卒業試験実施に向けた支援をしました。

しかし、近年、私立の保健人材養成学校が急増しており、IdF間だけではなく、私立学校の卒業生の能力差の問題を解決する必要性が高まっていることを背景に、保健省はIdFの全国統一卒業試験の中止を決定し(これまで通り各IdFで独自の卒業試験を実施)、全国の公立病院の採用試験の実施を模索しています。

その一方で、保健省はIdF卒業生の実践能力差の問題解決のための活動として、優先6コースにおける全国統一学力試験を2018年12月に実施予定であり、本プロジェクトでは、先行プロジェクトの活動「卒業試験実施に向けた支援」を土台にし、全国統一学力試験実施に向けた支援を行っています。

その一環として、2017年10月、サンパウロ大学教育学部の教員8名を短期専門家として招き、全国のIdFから優先6コースの教員、およそ60名を対象に問題作成ワークショップを実施しました。

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全参加者に対して統一試験の手法や実施意義を解説するMichelly短期専門家
(2017年10月9日)

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試験問題作成ワークショップの様子
(臨床検査技師コース、Fernando短期専門家)
(2017年10月10日)

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試験問題作成ワークショップの様子
予防保健(保健師)コース、Mauro短期専門家
(2017年10月12日)

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各コースの参加者代表を集めた総括会議を進行するOcimar短期専門家
(2017年10月13日)