サイクロン被災施設強靭化のための建設工事-改修終了施設引渡し式典の開催-

2022年2月15日

サイクロン・イダイで被害を受けた公共施設の強靭化のための改修、増築工事がモザンビーク国ソファラ州の5カ所で実施されています。この工事は2021年1月に開始されましたが、その中の1サイトであるニャマタンダ保健人材養成校が完工し、サイクロン・イダイ復興局(GREPOC)、州保健局(SPSS)、養成校関係者、JICAモザンビーク事務所など計12名が出席し、2021年12月8日に施設引渡し式典が開かれました。

本サイトはサイクロン・イダイによる甚大な被害を免れましたが、2021年1月にサイクロン・エロイーズの強風により、屋根シートが飛ばされたり、随所に雨漏りの被害を受けるなど施設の損傷が拡大しました。そのため4棟の屋根の葺き替え工事や天井の張替え、電気設備等の改修工事が実施されました。その他の建物は将来のサイクロンに備えて既存屋根の強靭化を図るため軒先部分を補強しました。補強工事では既存施設を活用しつつ、風の影響を受けやすい屋根端部に補強部材を追加し、屋根シートを留めるためのファスナーや部材間の接合金物を追加設置することで強靭化を図っています。

改修工事

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管理棟:サイクロンによる損傷状況 サイクロン・エロイーズの被害で天井が破損しています。

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管理棟:改修後 天井の張替えが行われ照明器具が新たに設置されました。

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実験室棟:サイクロンによる損傷状況 サイクロン・エロイーズによって屋根シートが損傷し、天井に雨漏りの跡が散見されます。

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実験室棟:改修後 屋根の吹き替えと天井の張替えが行われました。雨漏りはなくなり快適な学習環境が整えられました。

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2教室棟:サイクロンによる損傷状況 サイクロン・エロイーズの強風によって屋根シートが吹き飛ばされました。

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2教室棟:改修後 屋根架構の強靭化を行った後、新規の屋根シートが設置されました。

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食堂棟:工事中の状況 損傷した屋根シートが撤去された後、強靭化の改修作業が行われました。

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食堂棟:改修後 新規の屋根シートが設置されました。

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食堂棟:工事中の状況 雨漏りしていた既存の天井を撤去し、新規の天井下地が設置された状況です。

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食堂棟:改修後 新しく天井の張替えが行われ、照明器具が新たに設置されました。

屋根の強靭化(軒先補強工事)

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【改修前】屋根固定のためのファスナーは屋根シートの2山ごとに設置されています。

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【改修後】ファスナーの設置間隔は屋根シートの1山ごとになり、風の吹き上げに対して効果的です。

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【改修前】

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【改修後】

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【改修前】

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【改修後】

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【改修前】

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【改修後】

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【改修後】

サイクロンや強風は上向きの力を与えて屋根を飛散させます。この上向きの力は建物の外側、外周部分のほうが高くななります。
本プロジェクトでは母屋(*1)、接合金物:ハリケーンクリップ(*2)、接合金物:ハリケーンタイ(*3)を追加設置することで強靭化しています。

施設の引渡し式典

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現地コンサルタントからモザンビーク側関係者へ改修工事の内容を説明している様子です。

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施設の引渡しセレモニーの様子。