プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)サイクロン・イダイ被災地域強靭化プロジェクト
(英)Project on Strengthening Resilience in Cyclone IDAI-Affected Areas

対象国名

モザンビーク共和国

署名日(実施合意)

2019年8月28日

協力期間

2019年9月6日から2022年9月12日

相手国機関名

(和)サイクロン・イダイ復興庁および行政管理・公共機能省
(英)Post Cyclone Idai Reconstruction Cabinet, Ministry of State Administration and Public Service

背景

2019年3月14日の夜から15日にかけてサイクロン・イダイがモザンビーク中部のソファラ州ベイラ市付近に上陸し、ソファラ州、ザンベジア州、マニカ州、イニャンバネ州を集中豪雨と強風が襲い、死者600名以上、負傷者1,600名以上、住宅損傷約24万戸という甚大な被害が生じている(2019年5月20日時点)。その中でも、ソファラ州ベイラ市は最も被害が大きかった地域の一つであり、学校などの多くの公共施設が損傷し、同地域は大きな損害を受けた。

モザンビーク政府は国家災害対策院(National Institute for Disaster Management:以下、「INGC」)を中心に国際社会の協力を得て捜索救助活動を開始した。その後、サイクロン・イダイ復興局(Post Cyclone Idai Reconstruction Cabinet:以下「PCIRC」)を設立し、公共事業・住宅・水資源省(Ministry of Public Works, Housing and Water Resources:以下「MPWHWR」)を中心に被害状況の把握、復興計画策定にかかるニーズ調査(Post Disaster Needs Assessment、以下「PDNA」)を実施した。同時に、ベイラ市は、オランダ政府、UNHabitat等の支援を受けベイラ市の復興の方向性を示した「ベイラ市復旧復興計画(Beira Municipal Recovery and Resilience Plan:以下「BMRRP」)」を作成した。これら調査等の報告書は、5月31日から6月1日にかけてベイラ市で開催されたドナー会合において公表され、モザンビーク政府は同報告書に基づいて、国際社会に対し復旧・復興支援を要請している。

かかる状況において、JICAは、発災直後に緊急援助物資の供与、国際緊急援助隊を派遣した。また、4月18日から28日にかけてニーズアセスメント調査団を派遣し、被災したベイラ市の被害状況を確認すると共に、関係省庁及び他ドナーと今後の復旧・復興支援にかかる協議を行った。PDNA及びBMRRP等に基づき、モザンビーク政府から我が国に対して、復旧・復興にかかる技術協力の正式要請がなされた。

本事業は、上記を背景として、BMRRPに基づき、モザンビーク政府による各種復興計画の策定支援を行い、「仙台防災枠組2015-2030」にも位置づけられている「より良い復興」(Build Back Better:以下「BBB」)の具現化を図り、より災害に強い社会の形成を目指すものである。

目標

上位目標

サイクロン・イダイの被災地他地域において、より災害に強い社会の形成が推進される。

プロジェクト目標

モザンビークのサイクロン・イダイの被災からの復興にかかるベイラ市行動計画の策定及びその実施支援等を行うことにより、円滑な復興事業の促進と、より災害に強い社会の形成に寄与する。

成果

1.災害リスク評価の実施及びハザードマップの作成
2.ハザードマップを踏まえたBMRRP(対象セクター)に関する行動計画の作成

活動

1.災害リスク評価の実施及びハザードマップの作成

1.被災状況分析
2.痕跡調査等の実施
3.サイクロン、高潮、洪水等の自然災害に係るリスク評価
4.ハザードマップの作成に係るベイラ市への支援
5.ハザードマップの作成に係る参照マニュアルの作成

2.ハザードマップを踏まえたBMRRPに関する行動計画の作成

1.BMRRP及び関係法規のレビュー
2.BMRRPの以下の分野に関する行動計画策定に関する支援(土地利用計画、インフラ復旧・復興計画、公共施設復旧・復興計画)、(注)パイロットプロジェクトによる公共施設の復旧・復興支援含む、災害時対応計画(避難計画含む)、生業回復計画、等
3.上記活動を通じたCPの能力強化の実施

投入

日本側投入

調査団員の構成

ア.業務主任者/復旧・復興計画1
イ.復旧・復興計画2/土地利用計画
ウ.デジタル地形図/GIS
エ.ハザード分析
オ.インフラ復旧・復興計画(高潮対策)
カ.インフラ復旧・復興計画(排水)
キ.インフラ復旧・復興計画(道路)
ク.公共施設復旧・復興計画
ケ.災害時対応計画
コ.生業回復支援
サ.環境社会配慮
シ.パイロットプロジェクト設計・積算1
ス.パイロットプロジェクト設計・積算2
セ.パイロットプロジェク施工管理1
ソ.パイロットプロジェク施工管理2
タ.業務調整/研修

研修員受入

カウンターパートの本邦研修および本邦招へい

その他の活動経費

必要に応じてプロジェクト活動に係る現地経費

相手国側投入

協力相手先機関

プロジェクトダイレクター:サイクロン・イダイ復興庁長官

1.サイクロン・イダイ復興局
2.行政管理・公共機能省
3.公共事業住宅水資源省
4.教育人間開発省、
5.保健省
6.外務協力省
7.国家災害対策院
8.ベイラ市

サイクロン・イダイ復興庁およびベイラ市などからの人材

施設・機材

プロジェクト実施に必要な事務所及び施設の提供

プロジェクトにかかわる現地経費

プロジェクト実施に必要な運用経費(電気、水道、通信費等)