(1)当該国における法・司法セクターの現状と課題
ミャンマーでは、2011年3月に新政府が発足して以来、「民主化」、「経済改革」、「少数民族との和平」を3つの柱とした改革が、精力的に進められている。法・司法セクター改革による法の支配の確立は、これら改革を進める上での不可欠な要素として認識されており、特に、2015年のASEAN経済共同体の共同設立に向けた市場経済化促進・投資環境整備のための法・司法制度の整備が喫緊の課題とされている。
現行のミャンマー法は、英領インドで形成されたインド法典を移植した法規の集成に、1958年までの制定法をも組み込んだ「ビルマ法典」が、ビル…