シャン州北部地域(旧北シャン州)は麻薬の原料となるケシ栽培で世界的に知られる「ゴールデントライアングル」の一角に位置し、様々な反政府少数民族グループによって長年にわたりケシ栽培が行われてきた。ミャンマー政府は1989年からこれらグループとの停戦・和平合意交渉を行い、同時に麻薬撲滅に対する同意を取り付け、1999年から「麻薬撲滅15ヵ年計画」(1999年〜2014年)を開始した。ミャンマー政府の努力に加え、我が国の代替作物導入に関する技術協力ならびに国際社会の支援もあり、ケシ栽培は撲滅にむけて進展を示してきた。しかし急激なケシ栽培撲滅を行ったラオカイ県(旧コーカン特別区)では、代替作物導入が追い…