医学教育強化プロジェクトの活動開始

2015年9月18日

ミャンマーの医科大学の研究・臨床技術・教育にかかる能力強化を目標とする医学教育強化プロジェクトは、日本の六大学連携ネットワークの協力のもと2015年4月より開始しました。既に4月にはプロジェクトの長期研修員としてミャンマー側大学教員医師12名が4年後の基礎医学分野の博士号取得を目指して六大学(千葉大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、長崎大学、熊本大学)の博士課程に入学しました。

7月にはミャンマーでのプロジェクト活動を促進するため、ヤンゴンを拠点とする長期専門家2名が赴任しました。カウンターパート機関である保健省は2015年3月末に組織改編が行われ、従前の医科学局(Department of Medical Science)が改称されて医療人材開発管理局(Department of Medical Professional Resource Development and Management;DMPRDM)となりましたが、局内の体制・人員に大きな変更はなく、ネピドーから強力に4医科大学(ヤンゴン第一医科大学、マンダレー医科大学、ヤンゴン第二医科大学、マグウエー医科大学)におけるプロジェクト活動をサポートしています。

長期専門家の着任に合わせて、ミャンマー側よりプロジェクト・オフィスが貸与されました。ヤンゴン総合病院の近く、ヤンゴン第一医科大学の敷地内にある医学教育センターの4階にインターネット設備も整った2室が提供され、これは本プロジェクト成果への大きな期待の表れと捉えられます。プロジェクト・オフィスの開設以来、六大学事務局を務める岡山大学関係者、新潟大学関係者が来訪されました。岡山大学はヤンゴンに日本留学オフィスを設置されており、新潟大学は感染症研究国際展開戦略プログラムとして国立衛生研究所(NHL)内に新潟大学ミャンマー研究拠点を設置される計画であり、今後ますます関係者の往来が活発化すると予想されます。

当プロジェクト・オフィスは立地条件の良さも活かし、六大学をはじめミャンマーにおいて保健医療分野の国際協力に従事する関係者と積極的に情報交換を図り、ミャンマー側医療従事者の人材育成の拠点として人的ネットワークを形成しながらプロジェクト活動を推進していきたいと考えています。

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岡山大学

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新潟大学