プロジェクト第2回合同調整委員会

2017年6月6日

2016年3月7日、首都ネピドーの保健スポーツ省にて第2回日本・ミャンマー合同調整委員会(Joint Coordinating Committee:JCC)を開催しました。今回は、特に臨床系短期研修について報告と協議を行いました。ミャンマー側からは、JCC議長の保健人材局(DHRH)局長Prof. Tin Tin Lay、4医科大学学長、6臨床分野の教授陣(病理科、産婦人科、放射線科、消化器内科、救急科、麻酔科)等が出席し、日本側からはMED-SUN代表の千葉大学山本修一病院長を始め、6大学より8名が出席して計33名となりました。

本プロジェクトでは、臨床技術の能力向上の達成度を、2019年9月の終了時に、1)各領域の研修プログラムがミャンマーの卒前・卒後教育に導入・活用されているか、2)帰国研修員及び普及セミナー受講者が知識と技術を実践に活用しているかどうか、の2点で計ることとしています。プロジェクト開始から、2年間(2015年・2016年度)の日本の6大学での研修実施が順調に実施されてきたことを踏まえ、今回の第2回JCCでは、研修の成果が医療サービスの向上にどのように寄与したかを評価する指標について協議しました。

その結果、まず、普及セミナーにおける帰国研修員のプレゼンテーションを成果品としてミャンマーの医学教育に役立てるためCDにまとめて編集し、各医科大学・病院関係者に配布することが決定しました。CDの作成時期、配布対象者などは、各領域ごとに決めていくこととなりました。CDの有効活用が期待されます。

次いで、プロジェクト終了3年〜5年後の成果を評価する指標について、ミャンマー側からは臨床現場では様々なデータを収集するようになってきているがプロジェクト活動との関連性を見ることは難しいとの意見もありましたが、プロジェクトが最終目標とする「医療サービスの質の向上」のためには、小さくとも何等かの医療現場の変化を認識・測定していくことが大事で、それを日本・ミャンマー双方で協議していこうということで合意に至りました。指標は領域毎にそれぞれ設定すること、定量的指標が困難な場合は定性的評価でもよい、とされました。

今後、2016年度の帰国研修員による普及セミナーを支援するために来緬される6大学指導教官と共に、ミャンマー側との密な連携を保って、各領域での協議を深めていきたいと考えています。

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第2回合同調整委員会

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出席者全員による記念撮影