2016年11月のニュース1:渡辺一生研究員による「地理情報学」分野の研修

2016年11月30日

2016年11月18日〜26日の日程で、総合地球環境学研究所渡辺一生上級研究員による「地理情報学(GIS)」分野の研修を行いました。研修は実習を中心に実施され、研修のために、プロジェクトではドローンや関連する機材・ソフトなどを事前に調達しました。6月に実施した地元業者によるGISの入門講座を受講したYAU教員・院生を中心に各学科から2〜3名の研修生計20名が選抜され、4つのグループを編成して、実習を実施しました。

研修内容は、地理情報学に関する概論、ドローンの構造・機能に関する概論、3D Mapping のための飛行設計、取得データの処理・解析、地図作成などの室内での講義・実習と、実際にドローンを飛行させる運転技術の習得と飛行実施など屋外での実習からなり、4つのグループがこのすべてのプロセスを実際に自分達で行い、体験しました。プロジェクトでは、Pilot Research Group Bが作物栽培や病害虫発生、農産物流通などの地理的・空間的分布を研究テーマとして掲げており、このグループに参加する C/P とは、具体的な調査に関わる手法開発についても議論が行われました。

GISを研究活動に導入するのはYAU教員にとっては初めての試みであり、現在のところ、これに関する設備や機能をYAUはまったく有していません。そのため、今回の研修では、GISに関わる具体的な知識と技術の移転とは別に、渡辺短期専門家には、YAUにおけるGISに係る機能強化や関連機材の持続的な運用体制の整備に向けた助言・提案をいただくことも派遣目的のひとつでした。渡辺専門家、JICA専門家、研修参加者のうちGISに関連するPilot Researchのグループリーダーや研修コーディネーターの三者でこうした検討が行われるなど、この分野に対する研修参加者の積極的な姿勢がうかがえました。

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ドローン飛行実習

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グループ作業

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データ解析

【画像】グループ作業の成果品例