2017年1月のニュース3:中村達短期専門家による「総合的病害虫防除」分野の研修

2017年1月31日

ミャンマーでは、化学薬品による病害虫防除が浸透している一方で、それぞれの害虫の生理生態に即したbiological controlや、その知識と技術を組み込んだ総合的病害虫防除(Integrated Pest Management, IPM)の考え方と技術はあまり普及していません。病害虫の発生状況が十分に把握されておらず、また昆虫の生理生態学的研究が進展していないためです。学術面でそれぞれの害虫がもつ生態的環境と他の生物との関係を把握することは、この技術の開発に向けた基礎研究として重要であり、JIRCASの中村達主任研究員を招き、1月30日から、(1)ミャンマーの主要害虫と防除の現状、(2)IPM の理論と技術、(3)生物学的防除の概要、(4)生物学的害虫防除、(5)有用昆虫などを網羅する研修を開始しました(2月7日まで)。研修では、シャン州西部Aungban, Pindayaでの野外調査実習も行われ、昆虫動物学科、植物病理学科を中心に、計 22 名の若手教員および大学院生が受講しました。

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中村短期専門家による研修(ELB-1:1月31日)