2017年2月のニュース2:中村達短期専門家による「総合的病害虫防除」分野の研修

2017年2月28日

先月に引き続いて、中村達短期専門家による「総合的病害虫防除(IPM)」分野の研修を実施しました。昆虫動物学科、植物病理学科の教員3名がコーディネーターとなり、両学科および園芸及び農業バイテク学科、植物育種・生理・生態学科、土壌及び水科学科から計22名の若手教員および大学院生が参加しました。(1)ミャンマーの主要害虫と防除の現状、(2)IPMの理論と技術、(3)生物学的防除の概要、(4)生物学的害虫防除、(5)有用昆虫などについて講義と実習が行われ、2月3日〜5日の期間、研修参加者のうち17名が参加してシャン州西部Aungban, Pindayaで野外調査実習を行いました(野外調査には田中チーフアドバイザーが同行)。

研修では、中村短期専門家が東南アジア、アフリカ諸国で実施しているIPM関連の調査事例を紹介しつつ、参加者に問いかけるインタラクティブな講義が行われ、天敵を利用した防除法の基礎となる寄生昆虫の飼育や観察などの実習も実施しました。調査旅行では、農家圃場および政府・民間の試験圃場などを訪問して、害虫ならびに天敵昆虫の観察・採集が行われました。中村短期専門家のオープンな講義スタイルはYAUの参加者にとっては新鮮に映ったようで、参加者にとっては、研修内容を習得するだけでなく、講義・セミナーの手法についてもヒントを得るいい機会となりました。

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中村専門家による講義(@TCP Office、1月30日)

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昆虫採集(@Pindaya郊外、2月3日)