2017年3月のニュース2:渡辺一生短期専門家による「地理情報学(GIS)」分野の研修

2017年3月31日

ドローンを活用した空間情報学に関する技術と知識が現在実施中のいくつかのパイロットリサーチ計画の研究を推進するのに必要で、その習熟が急がれることから、本年度当初計画に加えて渡辺一生短期専門家(総合地球環境学研究所特別研究員)による2度目の研修を実施することとした。
研修には9学科から20名、IT室から2名の計22名が参加した。前回から継続して参加した者はその半数で、パイロットリサーチ計画に参画する研究者・大学院生が主に参加した。研修参加者の半数が今回初めて研修に参加してきたので、前回の研修内容を復習するところから研修が始まった。今回の研修では、近赤外光(NIR)データ収集に関わる基礎理論とドローン飛行によるデータ収集の方法について学習したあと、実際にNIRセンサーを装着したドローンを飛行させたNIRデータの収集実習とPix4DとArcGISを使ったNIRデータの解析実習が行われた。近赤外光(NIR)センサーによる計測は、地表面の植生観察・解析や土壌中の水分含量の観測に有効で、今回の研修を通じて、パイロットリサーチ計画調査チームによるドローン計測の実施につながることが期待されるようになってきた。実際に、前回の研修後、パイロットリサーチ計画のグループBの調査チームメンバーが主体となってドローン研究会が組織され、自発的なドローン計測の練習が行われるようになっており、プロジェクトとしても研修効果を高めるためにもこうした自発的な活動への支援を続ける予定である。

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ドローンによる計測経路設定の実習(3月20日)

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パイロットリサーチ調査地でのドローンによる計測実習(3月23日)