2018年2月のニュース3:Pilot Researchの実施

2018年2月28日

Pilot Research研究グループによる以下の野外調査と室内実験が行われました。

1)野外調査

  • 2月4, 10, 18, 24日:Nay Pyi Taw特別区のZeya Thiri, Pobba Thiri, Pyinmana, Dekhina Thiri, Ottaya Thiri 各TSに設置したトラップからの水稲害虫の回収と昆虫網による害虫の採集(RB03-1)。
  • 2月4, 10日:Nay Pyi Taw特別区のPyinmana TSにおいて、野菜類の栽培状況調査地点の設定(RB01-1-3)。
  • 2月9~11日:Pyinmana TSにおいて、マメ類の栽培圃場での調査と農薬散布(RB01-1-1)。
  • 2月10~22日:Nyaung Oo TSにおいて、植生調査とドローンによる空撮写真の撮影(CR-08)。
  • 2月13~16日:Yangon県Tonegwa TSにおいて、DOAでの資料収集と野菜類の調査地点の設定(RB01-1-3)。
  • 2月13~16日:Yangon県Tonegwa TSにおいて、マメ類の収穫と脱穀(RB01-1-1)。
  • 2月20~22日:Pyinmana TSにおいて、マメ類の栽培圃場での調査と脱穀・風選(RB01-1-1)。
  • 2月21~24日:Yangon Regionで3社のゴマ輸出業者とゴマ搾油会社へのインタビュー調査(RC01-2)。

2)圃場・室内実験

  • RA-01-1-1(Plant Breeding, Physiology and Ecologyグループ)では、収穫した合計約100品種・系統の農業形質、成長形質、炊飯特性などのデータ解析を継続しています。また、調査した地方品種、育成品種・系統から各高位収量品種10品種・系統を選び、夏作栽培を開始しました。
  • RA-01-1-2(Agronomyグループ)では、収穫した合計約100品種・系統の農業形質、成長形質、炊飯特性など調査が終了し、データの解析を行っています。
  • RA-01-2(Soil and Water Scienceグループ)では、RA-01-1グループが収穫した種子の分譲を受け、ポット試験による栄養成長期の耐乾性のスクリーニングを行うと共に、耐塩性スクリーニングの準備を行っています。
  • RA-02-1(Plant Pathologyグループ)では、Nay Pyi Taw特別区のZeya ThiriおよびPyinmana TSの水田から採集したイネの主要病害であるイモチ病菌、白葉枯病菌の培養、菌株標本の作製を継続実施しています。また、RA-01-1グループが収穫した水稲73品種・系統のイモチ病菌、白葉枯病菌等への耐病性検定を開始しました。
  • RA-02-2(Entomology and Zoologyグループ)では、RA-01-1グループの収穫した水稲93品種・系統について、圃場栽培による20系統・品種、ポット栽培による全品種を収穫し、次回の栽培用種子調整を行いました。
  • RB-01-1-1(Agronomyグループ)では、Pyinmana TSとYangonのThonegwa TSで収集したマメ類の栽培に関するデータの入力と解析を行っています。また、収集データを基に国際学会(The 9th International Conference on Environmental and Rural Development)で研究成果の一部をポスター発表し、ポスター賞を受賞しました。成果を国際誌に発表予定です。
  • RB-01-1-3(Horticulture and Agricultural Biotechnology グループ)では、Pyinmana TSで収集した野菜の栽培管理に関するデータの入力と解析を行っています。
  • RB01-2(Soil and Water Scienceグループ)では、採集した80土壌サンプルのCa, Kの測定を行った。また、分析を終了したデータのマッピングを行っています。
  • RB02-1(Plant Pathology)グループでは、Nay Pyi Tawの5つの圃場から採集した土壌からの線虫同定を行っています。
  • RB-03-1(Entomology and Zoologyグループ)では、害虫警戒警報モデル作成に向けて、Nay Pyi Taw特別区に新たに設置した害虫トラップや捕虫網で採集した害虫の同定と個体数の調査を継続しています。
  • RC-01-1(Agronomy)グループでは、収集したデータの入力、解析並びに収集データを基に国際学会(The 9th International Conference on Environmental and Rural Development)で成果の一部を口頭発表しました。また、国際誌への論文作成を行っています。
  • RC-02-1(Horticulture and Agricultural Biotechnology)グループでは、測定を終了したマンゴー果実収穫後の呼吸活性、エチレン生成量等に関するデータの解析と論文作成を行っています。
  • RC-02-2(Plant Pathologyグループ)では、採集したマンゴー果実からの病原菌の培養を継続しています。
  • CR-02(Animal Scienceグループ)では、山羊の飼育試験に向けての飼育場の整備を行いました。
  • CR-04(Plant Breeding, Physiology and Ecologyグループ)では、Bago県Thanapine TSの深水地帯の特殊な移植方法についての調査結果を基に論文の作成を継続しています。また、同県同TSで採集した品種、栽培方法を異にする収穫期のサンプルについての収量調査をほぼ終了しました。

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水稲品種・系統のアミロース含量の測定(RA01-1-1 group)

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水稲品種・系統のアミロース含量の測定(RA01-1-1 group)

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サイレージ用ソルガム(YAU圃場)(CR-02 group)