第5回JCCの開催

2018年7月16日

2018年7月16日、ネピドーのミャンマー郵便本社において、第5回合同調整委員会(JCC)が開催されました。当日は、日本側とミャンマー側を合わせて20名が出席しました。

プロジェクト内で活動している3つの分科会(輸送ネットワーク、集配作業、局内作業)について、C/Pの分科会リーダーとJICA専門家がこれまでの進捗と成果を確認し、今後の活動について報告を行いました。
また、第5回JCCでは、プロジェクトをより良いものにするため、PDMの変更についても議論され、日本側とミャンマー側の双方で合意されました。

分科会ごとの主な報告内容は以下の通りです。

輸送ネットワーク分科会

第1回輸送担当者研修等を通じ、プロジェクト対象局である161局の結束相関図、輸送便の路線図、系統図、そして送達日数表を完成したこと(注1)、そしてこれらの資料に基づき輸送ネットワーク改善計画を策定していくことが報告されました。輸送ネットワーク改善計画は、161局間の送達日数の短縮と送達率の向上を目標としています。

【画像】ヤンゴン地域内の系統図(〇のひとつひとつが郵便局を表します)

(注1)結束相関図とは、各郵便局別に引受、配達オペレーション及び輸送便の発着時刻が記載された図、輸送便の路線図とは輸送便別に各郵便局の発着時刻などが記載された図、系統図とはエリア(3都市)ごとに輸送ネットワークを表した図、送達日数表は161局相互間の送達日数が記載された表のこと。

集配作業分科会

配達業務の改善のため、ヤンゴンのチャウタダ地区において配達資料(配達原簿と配達地図)を作成しました(注2)。まず、JICA専門家が作成した雛形に基づいてC/Pの分科会メンバーが配達原簿を作成しました。その後、この配達原簿を参照しながら、JICA専門家と分科会メンバーが、実際に配達ルートに沿ってチャウタダ地区を歩きながら、建物や番地をひとつひとつ確認して、配達地図を完成させました。
配達資料によって、配達業務の現状が正確に「見える化」され、課題が抽出しやすくなります。これが、配達業務の効率化や平準化、マネジメント強化につながります。

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配達地図の作成模様

(注2)配達原簿とは配達ルートに沿って建物名や居住者の住所、氏名等を列記した住所一覧であり、配達地図とは建物の所在地・番地を記載した地図のこと。

局内作業分科会

郵便番号について、ネピドー、ヤンゴン、マンダレーの住所と郵便番号を紐づけたエクセルデータの作成が完了しました。これにより、住所から郵便番号が検索できるようになります。今後、郵便番号帳として印刷を行い、国民に郵便番号を広く周知するために活用していきます。
2018年3月より51局で導入された窓口担当者及び配達員向け朝ミーティングについては、ルール通り実施できてない局も多いことから、定着にむけた活動を継続することが報告されました。第5回JCCでは、ネピドー中央局の局員による朝ミーティングのデモンストレーションが行われました。

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朝ミーティングのデモンストレーション

ミャンマー郵便総裁からは、「分科会リーダーの報告を聞いて、ミャンマー郵便にはまだまだやらなければいけないことがあることが明らかになったのは良いこと。ミャンマー郵便でやるべきこと、ミャンマー郵便にあるべき仕組みばかりが報告されたと思う。プロジェクトが始まって2年、ミャンマー郵便とJICA専門家に一体感がでてきたと確信している。このような一体感が生まれるまでに、様々な議論を交わしてきたこと自体が、大きな成長であり成功だと思う。」と発言がありました。

プロジェクトにおけるJCCも、残すところ第6回JCCのみとなりました。第6回JCCでは、プロジェクトの全活動や成果が報告されます。日本側とミャンマー側の双方において、目標が達成できるようよりいっそう尽力してまいります!

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ミニッツに署名するミャンマー郵便総裁と総括

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第5回JCC出席者での記念撮影