メコン地域(ミャンマー、タイ、カンボジア、ラオス、ベトナム及び中国南部)では、近年の急速な地域経済発展に伴い、開発の負の影響として、国家間の経済ギャップ、都市と農村部での貧困格差が拡大し、さらに麻薬や武器の取引、組織犯罪の広がりとともに人身取引という国境を越えた課題が深刻化している。このような背景から、ミャンマーでは、周辺国との経済・社会格差により国境を越えた人々の移動が起きており、人身取引が深刻な社会問題となっている。
ミャンマーでは、中国やタイを受入国とする人身取引事案が多く、最近ではインドネシアやマレーシア等で被害者となるケースも増えている。2015年には、人身取引対策…