ミャンマー中央銀行及び民間銀行向け「金融市場・金融システム」研修の実施

2019年9月3日

当プロジェクトでは、ミャンマー中央銀行向け「資金・証券決済システム近代化プロジェクト」金融政策人材育成の一環として、2019年8月に「金融市場・金融システムに関する研修」を実施しました。具体的には、中央銀行の金融政策運営に関連する金融市場・金融システムの基礎的な知識を習得し、その知識を活かしミャンマー経済・金融の課題について考察・議論するというものです。研修は、大きく基礎研修とアドバンスト・ワークショップで構成されています。

基礎研修では、前原康宏(Yasuhiro Maehara)一橋大学前教授およびミャンマー中銀幹部Daw Khaing Shwe War、Daw Kalyar Nay Tun、Daw Phyu Pyarが講師として目的に沿った講義を行いました。

【画像】基礎研修の講義

基礎研修には、ミャンマー中銀職員および民間銀行職員が参加しました。参加者がグループに分かれ、講義の内容に沿い発表を行うとともに、グループ討議を行いました。質疑応答およびグループ討議には、一橋大学の下田知行(Tomoyuki Shimoda)教授およびJICAから乾泰司(Taiji Inui)チーフアドバイザが参加しました。参加者からは、技術的な質問のみならず中銀やJICAへの要望も出され、広範なトピックについて議論されました。

【画像】基礎研修後の集合写真

アドバンスト・ワークショップでは、U Soe Thein副総裁をはじめミャンマー中銀幹部が参加し、同中銀が直面する政策課題に関し意見交換を行いました。同ワークショップには、一橋大学の前原および下田教授に加え、JICAから向井直人(Naoto Mukai)および川畑博司(Hiroshi Kawabata)専門家が参加しました。ミャンマーおよび日本の事例のみならずエマージング諸国の政策動向を含む国際的な観点から実務的な議論を行いました。

【画像】アドバンスト・ワークショップの模様