プロジェクト活動

(1)プロジェクト全体の枠組み

2007年6月、森林局および水産局(DoF)、ミャンマー農業サービス(MAS)、人間居住・地籍局(SLRD)とJICAは、インセプションレポートの合意を持って具体的なプロジェクトの共同実施に着手しました。その後、2008年5月に発生したサイクロン・ナルギスからの復興活動を追加したPDM1(ProjectDesign Matrix version 1)およびPO1(Plan of Operation version 1)が第3回JCC(合同調整委員会)によって承認され、プロジェクトの成果(アウトプット)と活動の枠組みに復興支援活動が盛り込まれました。さらに、2011年1月から3月にかけて実施された中間レビューの結果を受けて、それまで4つあった成果項目とは別に、復興支援活動を集約した新たな項目を設けて枠組みは再構築され、各活動や指標が再整理されました。再構築・再整理された成果と活動の枠組みは、2011年7月に開催された第5回JCCによって承認され、下図のようになりました。

【写真】プロジェクトの枠組みと基本的取り組み

今後は、この成果ごとにまとめてプロジェクトの活動状況をご報告します。

(2)プロジェクトの実施体制

本プロジェクトを実施する組織の枠組みが第1回合同調整委員会(JCC)で合意されました(2007年6月)。2011年7月現在、合意されている枠組みは下図のとおりです。

【写真】プロジェクト実施体制

(3)成果(アウトプット)ごとの活動状況

※下記の内容は2010年度(中間レビュー前)までの活動状況です。現在、PDM2に合せて内容を改定中です。

ア 成果1:対象とする村落において経済的、環境的にも持続可能な共有林活動が実施される。

本プロジェクトは、マングローブの保全と利用、アグロフォレストリー、水産養殖を組合せた総合的な共有林活動を住民が実施します。以下の共有林活動産品をおおむね決定しました。これらの対象地域の社会経済条件や技術に応じて選定した生産が、今後の対象地域の経済的な基盤となり、共有林活動の形成や持続の担保条件となると考えています。今後、これらの産品(需要)を核に共有林活動を持続できるよう、生産から流通に至る一連のプロセスに必要な体制や制度の構築、人材育成などに取り組んでいきます。

活動産品((注1)は試験生産)
マングローブ植林活動ニッパシート、丸太、薪、炭(注1)
アグロフォレストリー活動コショウ、ココナツ(シェル)(サイクロンの被害のため中断。復興支援の一環としてコショウ、ココナツの苗木配布を実施)
水産養殖活動カキ養殖(注1)、ホームガーデン小規模養殖

イ 成果2:効果的な共有林管理・支援体制が、森林局内で組織を含め確立される。

本プロジェクトは、共有林管理・支援に必要なニーズや森林局が保有する人材・能力を確認し、これまで森林局職員を対象に様々な研修を実施してきました。今後、共有林活動の普及に必要な制度を構築するため、これまでの研修のフィードバックを踏まえた研修計画や教材の再整備、研修の実施、共有林の標準的な運用手続き(CFSOP)の再整備などに取り組んでいきます。

また、プロジェクトの内容や成果物の周知を図るために、カレンダーやミニニュースレターを含む広報資料の作成に取り組んでおり、作成された広報資料の配布を推進していきます。

ウ 成果3:荒廃したマングローブ林の再生、マングローブ林ならびに関連する森林の管理のために必要な造林技術が開発される。

本プロジェクトは、対象地域のマングローブ造林技術を体系化するために必要なアクションリサーチ植林の計画を策定し、その計画に基づいて試験を実施してきました。2011年度以降は、これまでに蓄積された知見に基づいて、技術ガイドラインやマニュアルの作成に取り組んでいきます。

エ 成果4:マングローブの荒廃に対処するための関係機関の調整機能(メカニズム)が構築される。

本プロジェクトは、2008年1月より複数回、マングローブセミナーを開催しました。同セミナーを通じて、マングローブの持続的な利用を妨げる破壊圧力の軽減を試みています。1月に実施されたセミナーの概要については「マングローブ便り第13号」を参照してください。同セミナーの際に配布されたミニニュースレターは「ミニニュースレターNo1プロジェクトと共有林令」を参照してください。

また、衛星画像を用いて土地利用情報が更新されました。今後は、この情報を活用しながら、適正な土地利用を実現するための関係機関の調整に取り組んでいきます。