プロジェクト活動

SCCA2とは?

【写真】

CCAでは、子どもは楽しんで学びます

児童中心型教育強化プロジェクト(フェーズ2)(The Project for Strengthening the Child-Centered-Approach phase 2:SCCA2)は、ミャンマーの基礎教育分野での技術協力プロジェクトです。SCCA2は、子どもが楽しんで学び、学ぶことが好きになってくれるように児童中心型教育(Child Centred Approach:CCA)を、ミャンマーの67タウンシップ(市区町村にあたる単位)に広めます。その為に、ミャンマー教育省の基礎教育リソース開発センター(Basic Education Resource Development Centre:BERDC)と20の教育大学を通じて、CCAの研修をおこなっています。

CCAとは?

どうしてCCAが必要なのでしょうか?

【写真】

子どもは興味を持って学習します

ミャンマーの小学校は、2005/06年度の就学率(入学年齢の子どものうち、学校に入学した子どもの割合)が約90%と高い水準を達成しました。このことは、学校に入学するという面でいうと「万人のための教育」(Education for All:EFA)目標が順調に達成されているという事を示しています。

一方、教育の質の面を見ますと、5年生まで到達する子どもの数は全体の約70%と、3割の子どもが学校を途中でやめてしまっています。その理由の1つに、暗記暗唱型の授業があります。暗記ばかりでは嫌になってしまい、学習への興味・関心がなくなってしまうのです。

これを何とかしようと、ミャンマー教育省は今までの暗記型の教育方法からCCAへの転換を政策目標の1つとして掲げ、推進しています。

CCAによって何が変わるのでしょうか?

【写真】

体験・検証を通して考える力を身につけます

CCAは子供の興味・関心を最大限に配慮する事により、活発な学習活動を展開する教育方法です。子供に答えの決まった知識をただ単に暗記させるのではなく、自由に考え、意見を交換し、実験などの「為す事によって学ぶ」機会を提供することで、創造する力、考える力、問題を解決できる力を伸ばします。

プロジェクトの概要

プロジェクトの背景

【写真】

理科実験の現職教員研修

児童中心型教育強化プロジェクト(フェーズ1)では、2004年から2007年にかけて1)BERDC職員の育成、2)現職教員に対する研修の実施、3)教育大学におけるCCAに関わるカリキュラムの見直し、4)CCAに沿った教育評価手法の開発、などの支援を行いました。ミャンマー教育省は、このフェーズ1の実績を高く評価し、さらに活動を発展させるために、2015年までにCCAを全国に普及するという目標を打ち出しました。そのためのプロジェクトとして、SCCA2への支援が日本政府に要請され、プロジェクトが開始されることになりました。

ミャンマー側実施機関

SCCA2はミャンマー国教育省により実施されます。さらに具体的には、教育省内の以下の部署・機関が担当するカウンターパート機関となります。

  • 教育計画訓練局(DEPT)と管轄下にある以下の機関
    • 基礎教育リソース開発センター(BERDC)
    • 教育大学(EC)20校
  • 基礎教育局1-3(DBE1,2,3)と管轄下にある教育事務所、学校

対象地域

ミャンマー各地にある40タウンシップを対象とします。またフォローアップとして、フェーズ1の対象となった27のタウンシップも対象とします。

プロジェクトの枠組みと期待される成果

【写真】

カスケード研修

プロジェクトの基本的な枠組みで、一番大きな柱となるのは、CCAを全国の67タウンシップに普及するための1)【カスケード型研修】です。この研修ではBERDCが教育大学の先生を研修するマスタートレーナー研修、教育大学の先生が地方の学校の選抜された先生を訓練するトレーナー研修、そして合計3万人以上の小学校の先生に対する小学校教員研修と、3段階の研修によって、すべての小学校の先生に研修をおこないます。

【写真】

自主研修を先生が計画

1回のカスケード型研修を受けただけで、すぐに素晴らしい授業をできるようになる先生は、あまりいません。また、しばらくたつと習ったことを忘れてしまう先生もいるでしょう。そこで、カスケード型研修で習ったことをもとに、CCAを普段の授業で続けていくきっかけ、そしてCCAについての理解を近くの先生と共有して、お互いに学びあう機会として、2)【自主研修】(クラスターミーティング・学校ミーティング)を推進します。

【写真】

授業を観察

そして自主研修を先生たちがおこなうのを、陰に陽にサポートするために、もともとミャンマー教育省にあるモニタリングのシステムを活用した3)【モニタリング】の活動をおこないます。上記の3つの活動が、プロジェクトの成果2「CCA全国普及のための現職教員研修体制が確立される」と成果3「自主研修活動(クラスターミーティング、学校ミーティング)を通して授業改善を継続していくための仕組みが確立する」になります。

【写真】

教員用指導書

他の成果に関連した活動としては、まず小学校の先生のCCA授業実践を助ける4)【教員用指導書】などの教材と評価ガイドブックを配布します。すでにフェーズ1までに、総合学習、理科、社会科の3教科の教員用指導書と、評価ガイドブックは作成されていますので、SCCA2では残された算数科の指導書を開発して、67タウンシップの小学校に配布します。開発にあたっては、現場の学校の実際の授業で検証作業をおこない、最低3回は見直しをおこなうことで、実際に小学校の先生が使いやすいものにします。これは、プロジェクト成果4「算数の教員用指導書および普及研修用教材が開発される」に関連する活動になります。

【写真】

教育大学での研修

一方、毎年小学校の先生は新人が配属されます。その新人の先生はどうやってCCAを習ったら良いでしょうか?そこでCCAが長期的・継続的に普及できるように、新人の先生になる前の教育大学(EC)でCCAを学んで貰います。5)ECにおけるCCA授業実践のための【改訂されたECカリキュラムの実践】です。そのためにSCCA2では、フェーズ1で改訂したCCAに沿ったEC教科書の活動の推進、ECでのCCA授業実践のための授業研究活動、教育実習でのCCA実践活動の導入の3つの活動をおこなっていきます。この活動を実施することで、ECの学生が卒業後小学校の先生になったときには基本的なCCAの知識を備えていることになります。

図