算数指導書を作っています

2009年8月24日

今回は、教師用算数指導書の開発について書かせていただきます。私は担当の今堀と申します。算数指導書開発は、長期専門家の私と短期専門家の伊藤隆教授(群馬大学)が担当しています。

大まかに言いますと、我々の活動は、今まで暗記中心で教師主導型だったミャンマーの算数教育に、児童中心型(CCA)であり数学的な思考を伸ばす授業を取り入れるための、算数指導書を作ろうという試みです。(この指導書の主な部分は、1時間ごとの授業のための指導案のからなり、学年によって違いがありますが60〜90時間分あります。)日本人専門家2名とともに、ミャンマー側のメンバー14名(教育大学教員、小学校教員など)が算数指導書開発に関わっています。今年度と来年度の2年間で第1学年から第3学年までの指導書を、来年度と再来年度で第4、5学年の指導書と教員研修用のマニュアル、算数教材の開発を計画し活動しています。(ちなみにミャンマーの小学校は5年制です。)

今年度の算数指導書開発部門の活動は、第1学年から第3学年までの指導書草案の作成です。(なお、この指導書草案は来年度に数校で実際に使ってもらって、それをもとに改善されます。)
写真もっと詳しく言いますと、指導書草案の作成では

  1. 指導案作成
  2. 実地検証(指導書開発メンバーの小学校で作成した指導案をもとに授業をしてみる)
  3. 実地検証についての検討会
  4. 検討会の結果をもとに指導案を改善

という手順で作業を進めています。

たとえば、1枚目の写真は実地検証での3年生の図形の授業です。格子状に置かれた点を結んで長方形や三角形などの図形を描こうというものでした。授業は、ほぼ指導案通り進み、時間配分や練習問題の量や難度も適切なものでした。授業後の検討会でも、そのような評価となりました。

しかし、2枚目の写真を見てください。先生が何かを子供たちに見せていますね。ジオボードと呼ばれる、板の上に格子状に釘が打ってあるものです。釘に輪ゴムを引っ掛けて、色々な図形を作ることができます。検討会で誰かが言いました。

写真「ジオボードがもっと大きければ良いね。これじゃあ、後ろの子供には見えづらいね。」
「それじゃあ、もっと大きいものを作ってみましょう。」

ということで、今後、自分たちでもっと大きいものを作ってみることにしました。ちょっとしたジオボード作成講習会の開催決定です。

このような実地検証がほぼ毎日のようにあり、それついての検討会があります。その中で、指導案をさらに良いものにしようと(より良い指導法についても)、我々日本人、ミャンマー人ともにメンバーが知恵を出し合って頑張っています。

文責:今堀 勇(算数指導書開発)