教育大学での授業研究研修

2009年9月28日

SCCAプロジェクトでは、教育大学(Education College 以下EC)に、日本の授業研究のシステムを導入しようとしています。授業研究とは、授業を改善し、より良くするために、教員同士が授業の実践を共有し、改善に向けて議論をするというものです。その本格的導入に向けて、2009年8月に、全国のECに対しての研修をおこないました。

この研修に先立ち、すでに、ヤンキンEC、ティンガンジュンEC、そしてレグーECの3つのパイロットECでは、授業研究が5ヶ月間継続的に実施されています。授業研究に関わった教員からは、「新しい視点を得ることができた」、「疑問に思っていたことが明らかになった」、「問題への解決の糸口を得ることができた」といった肯定的な意見を多く聞くことができました。

これまで、LCA(Learners Centered Approach:学習者中心の教育)に基づいた授業実践において「グループワークをさせても生徒同士が協同しない」、「議論をさせても議論にならない」、「生徒が考えない」といった問題を抱えていた教員は、同じ問題を抱えている教員と議論し、実際の授業を観察しあうことでその要因を分析し、解決策を考えるようになりました。教科書を読むだけの授業をしていた教員にも少しずつ変化が見られるようになりました。

今回の研修では、パイロットECでの経験と反省をもとに、各ECで具体的にどのように授業研究を実施していくかについて研修を行い、アクションプランを立ててもらいました。従来、教員同士のコミュニケーションが十分にないECで学びあいが成立するのか、授業研究が定着するかといった不安も同時にありましたが、パイロットECでの成功事例もあることから、それぞれのECで工夫しながら取り組くんでいってくれる事を期待しています。

文責:岸 磨貴子(ECモニタリング)

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写真:アクションプランの作成

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写真:ポスター発表の様子