2010年5月4日
お久しぶりです。前回の更新からずいぶんご無沙汰してしまいました。今回は今年に入ってからの小学校向けのCCA普及分野の活動を簡単に紹介させて頂きます。
さて、この4カ月は何をしていたのかといいますと、この5月から始まる小学校現職教員向けのCCA研修に向けて、準備を進めてきました。我々のプロジェクトでは、カスケード型の研修という何段階かにわけて、多人数を対象にする研修方式を採用しています(右図参照)。
今年の1月には、まず州・管区とタウンシップの教育行政官を対象とした学校管理者研修を、2月には教育大学教官などを対象にマスター・トレーナー研修を行いました。この研修を受けた人たちが、4月下旬から始まる次の段階のクラスター・トレーナー研修を主導していくことになります。このカスケード研修の仕組み自体は、昨年と同じですが、今回は本格普及の段階に入り規模が大きく変わりました。去年はヤンゴン周辺の3つのパイロットタウンシップのみを対象としたのに比べ、今年はミャンマー各地の20タウンシップを対象にしており、その規模は一気に約7倍です。それに伴い学校管理者研修は受講者が39人、マスター・トレーナー研修の受講者は2回の研修で135人とカスケード上層でも、それなりの人数となりました。また、研修内容もより実践的な演習を多く取り入れるよう改善されましたので、研修内容の概要を、下表にご報告させて頂きます。
モジュール | 主な内容 | 研修の様子 |
---|---|---|
CCAの基礎 (4日) |
| ![]() 模擬授業(理科:水の膨張) |
CCA の応用 (3日) |
| ![]() 教材作成(社会科:地理) |
モニタリングと 自主研修 (2日) |
| ![]() 授業研修の実習 |
トレーナー 研修 (1日) |
| ![]() 研修計画の策定 |
また、今年のマスター・トレーナー研修では、最初の計画にはなかった、うれしい事がありました。それは、国連機関のユニセフから現地のトレーナー25人が研修に参加してくれたことです。というのも、ユニセフの教育プロジェクト地域の5タウンシップでも、我々のプロジェクトの教材とプログラムを使ってCCAを普及してくれることになったからです。小さな一歩ですが、会議室だけではなく、このように具体的な協力活動が活性化していけば、JICAだけ、ユニセフだけでは、成し遂げられなかった成果を生むことができるのではないかと、今後の協力活動の推進に努力していきたいと思います。
文責:山岡智亙(CCA研修/モニタリング)