ネパール国(以下「ネ」国)では、10年以上の内戦を終え新しい国づくりが進みつつあるが、特に人材・予算不足等の脆弱な行政体制に対し、不満が日に日に高まりつつある。そうした中、政党間のトラブルや、土地及び水等の開発資源及び開発事業の裨益を巡る住民間の対立等が表面化し、民主化により民族やカースト等に関する問題意識が高まる中、裕福な層と貧困層、民族やカースト間の対立軸も存在しており、住民間の些細な問題がコミュニティー間および政党間の対立に発展する傾向にある。内戦は、地域間格差及び民族・カースト間の対立が一要因とされているが、新政権の下でも、依然コミュニティーで頻発する様々なレベルでの問題は、将来の新た…