SISMモデル検証の実施

2014年6月30日

2013年12月〜2014年6月

SISM2では、2013年12月から2014年6月にかけて、SISMモデルが実際に機能するかを確認するための検証をソルクンブ郡、ルパンデヒ郡、ジュムラ郡、ドティ郡の郡教育事務所や公立学校の皆さん、周辺住民の皆さんと実施しました。以下に、SISMモデルとは何か、検証とはどんなことをしたのかを紹介します。

SISMモデル

SISMモデルとは、住民参加により学校運営を改善することで住民の学校への関心が高まり、学校側の教育意欲も向上し、教育の質の改善につながるという考えに基づいて、もともとネパールの学校が持っている仕組みの学校運営委員会と学校改善計画(SIP)の活性化を通して、学校運営改善を目指すための「実践しながら学ぶ(Learning by Doing)研修パッケージ」です。SISMモデルでは、「学校と住民が協力してSIPをつくり、実施することで、住民と学校の距離を縮め、学校運営を強化しながら、教育の質も改善する」ことを主テーマとし、校長、教員、生徒、保護者、地域住民が一堂に会し、学校運営に関係する既存の仕組みや、自分たちの役割や責任を話し合い、学校における課題を明らかにし、自分たちの役割やSIPの意義を理解しながら、SIPを作成するだけでなく、実施することの重要性を理解するための場(学校レベル・ワークショップ)を提供します。SISMモデルは、SIPの作成を通して保護者や地域住民の啓発を図るとともにSIPを作成・実施するために必要な能力強化を図ります。
こうした場を提供し、それを有効に機能させるためには、指導員やファシリテーターの養成、ワークショップで使う教材、地方行政官による支援などが不可欠であることから、SISMモデルは以下の4つのコンポーネントで構成されています。

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SIPは学校運営のステークホルダー結束強化への鍵

【画像】SISMモデル

モデルの検証

モデルの検証にあたっては、SISMフェーズ1で開発した、学校ワークショップと指導員研修のプログラムを再度検討し、教材も、以前より実践的で使いやすく改訂しました。SISMモデルでは、中央で研修を受けた指導員が、それぞれの担当地域へもどって他の指導員を育成し、さらにまた次へつなげて指導員の人数を増加させるカスケード方式の研修をとっています。階段状に水が落ちる滝のことをカスケードと呼びますが、そこからとられた名前です。SISMモデルでは、以下の図のように中央、郡、リソースセンター(学区ごとにある視学官事務所)で順番に行ってファシリテーターを育成し、最終的にはリソースセンターでの研修に参加した学校代表が中心となって、各学校で学校ワークショップを実施しました。

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上記のようなプログラムと教材を使い、ソルクンブ郡、ルパンデヒ郡、ジュムラ郡、ドティ郡でSISMモデルの検証を行った結果、1,184の学校で学校ワークショップが開催され、たくさんの学校関係者や保護者、生徒、住民たちが参加し、学校やSIPへの考えを新たにしました。また、ここで作成したSIP作成計画に沿って、SIPが作成・更新され、中には計画したSIPの活動をすぐに実施し始めた学校もあります。

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学校ワークショップでは次のような活動を実施しました。
1. グッド・スクールのイメージ共有
2. 学校データ報告(校長から発表)
3. 出席状況の分析(出席簿データの分析)⇒出席状況改善方法の議論
4. 学校観察(校内見回り、施設点検、教室視察等)
5. ステークホルダー分析(学校組織図等、図示)
6. 現地リソース抽出と低/ゼロ予算活動
7. 学校自己アセスメント⇒優先度付け ⇒アクションプラン
8. SIP作成までの計画づくり

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学校ワークショップの様子(ドティ郡)

なお、学校ワークショップは、リソースセンターでの研修に参加した学校代表がファシリテーターとなって学校ごとに行いますが、郡の教育行政官や視学官もできる限りワークショップ開催中・後に学校を訪問し、モニタリングを行いました。