村開発委員会事務所の再建を通じた、地域の技術者の能力向上支援—第1回目実地研修実施—

2016年8月17日

ネパール地震復旧・復興プロジェクトの主要な支援のひとつに、クイックインパクトプロジェクトがあります。その具体的な支援方針は、以下の3点です。

1.日本の教訓・技術を復旧・復興に繋ぐ
2.社会的弱者の復興に寄与する
3.行政・コミュニティの施設および防災能力強化

これらの方針のうち「1.日本の教訓・技術を復旧・復興に繋ぐ」では、被災地の公共施設の再建に携わる建設技術者の能力が向上し、被災した公共施設の再建が持続的に行われることを目標にしています。これを実現するために、本プロジェクトの対象地であるシンドパルチョーク郡とゴルカ郡の2つの公共施設の再建プロジェクトの工事現場で、3回の施工技術研修を予定しています。

2016年6月7日に、シンドパルチョーク郡の「トカルパ村開発委員会(VDC)事務所の再建を通じた社会サービス向上支援プロジェクト」において、第1回目施工技術研修を行いました。発表スライドを利用し、安全装備、建設用具、建設機材・材料、試験と品質、コンクリート打設方法など、施工時の注意点や施工の方法について座学を行いました。

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第1回施工技術研修の様子

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第1回施工技術研修の様子

その後、座学で伝えた技術が身につくように、実際の作業を通じてコツを教えます。実際の建設現場でコンクリート打設工事にかかる打設前型枠・配管方法、コンクリート材料、コンクリート打設機材・練り混ぜ・スランプテスト・打設・締固めなどの実地研修が行われました。
この研修には、建設技術者8名、地域の技術者22名およびVDC関係者1名が参加しました。参加者からは、「研修の内容は有用で、今後の施工業務に活かせる。」という感想が寄せられました。

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実地研修での指導

今後も引き続き、各建設現場で施工技術研修を実施していきます。