被災地女性による地域の復興-女性による復興の土台:女性組合設立に向けて-

2017年3月10日

2015年に起こった震災の震源地の一つであるゴルカ郡バルパック村では、多くの家屋が倒壊し、農業、畜産等の生計手段も甚大な被害を受けました。現在、地域の人々は、生活の復興に向けて懸命に努力していますが、多くの男性が出稼ぎで地域を離れているバルパック村を含むネパールの山村部では、女性の活躍が今後の復興の重要な鍵となります。しかし、ネパールの伝統的・社会的背景から、しばしば女性の役割が限定的となるケースが見られます。
このような背景のもと、「女性組合形成強化プロジェクト」では、バルパック村の女性のエンパワーメントの土台となる女性組合の形成と、そのメンバーの能力強化を支援しています。
2017年2月18日には、組合設立のための第2回準備会合が51名の女性の参加のもとで開催され、組合運営の柱となる組合規約案が承認されました。会合には来賓としてVDCセクレタリー(村長)、ゴルカ郡の女性支援を管轄する女性子供事務所(WCO)所長も参加しました。

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組合員による女性子供事務所所長の出迎え

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VDCセクレタリー(村長)によるスピーチ

WCOの所長は「女性たちが責任を持って女性組合の設立に取り組む姿を見ることができてうれしい」と述べ、女性組合設立への期待の強さが感じられます。今後、地域組合事務所への登録書類を整えて、3月には組合の正式な登録が行われる見込みです。女性たちによるバルパック村の復興の第一歩が、今、踏み出されようとしています。

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真剣なまなざしで説明を聞く参加者

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会合終了後の記念撮影