農産物集荷場など4施設が完成し、生活再建を加速!

2017年12月11日

2017年8月以降、優先緊急復旧事業で再建を支援している農産物集荷場などの建設工事が次々と完成しています。これら施設が現地の人々に活用されることで、それぞれの地域での復興に向けた取り組みが加速されることが期待されます。

農産物集荷センターと道路・灌漑施設

シンドパルチョーク郡メラムチ市ボテチョー村では、これまで小規模な農家が農業組合を結成し、市場へ野菜などの農産物を出荷していました。しかし、地震により農産物集荷センターは被害を受け、また、その後のモンスーンにより発生した地すべりで道路までもが崩れてしまいました。その結果、農産物の集出荷が困難となっただけでなく、道路の側溝を使用した灌漑機能に支障を来す状況となってしまいました。

そこで、耐震性にすぐれた農産物集荷センターを再建するとともに、道路や側溝などを再整備することにより、農産物の集出荷機能や灌漑機能を回復する支援を実施しました。

再建された施設は、2017年8月15日にJICAからそれぞれスリアムキ小規模農家協同組合とボテチョー道路利用者委員会へ引き渡されました。

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待ちに待った農産物集荷場の再建を祝うため、多くの利用者が集まりました。

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引き渡された農産物集荷場 1階部分に農産物が集められます。

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道路と側溝が整備され、安定した輸送と灌漑が提供されています。

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来シーズンから本格的な農産物の集出荷が行われる予定ですが、既に農業資材や肥料の販売、農業従事者へのトレーニングなどのサービスが始まっています(写真は建物内の組合窓口)

郡女性子供局

シンドパルチョーク郡チョータラ市の郡女性子供局は、女性の社会参加や生計向上のための職業技術トレーニング、畜産・営農指導、健康に関する指導、麻薬・早婚・性的搾取・女性への暴力防止のための指導など、たいへん積極的に活動していましたが、震災により活動拠点の建物に多くのひび割れなどが発生し、その活動に支障をきたしていました。

本プロジェクトでは新しく2階建ての建物を再建し、2017年9月6日に郡女性子供局に引き渡すことができました。局長のシータ・アディカリさんは、今後、出来上がった建物を最大限に活用し、より一層精力的に活動していきたいとの意気込みを述べています。

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笑顔でのプレートの序幕

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完成した郡女性子供局の建物

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新しい建物で、「女性に対する暴力をなくす運動」に向けた話し合いを行いました。

コミュニティトレーニングセンター

ゴルカ郡ブンコット村は、被災地の拠点となる町のひとつです。ネパールでの震災復興、特に住宅再建が進んでいくなかで、建設技術者の訓練や、住民への財政的・技術的支援の提供は非常に重要です。

本プロジェクトでは、そうした活動の拠点となる耐震性の高い建物を建設し、2017年9月15日に無事シャヒッドラカン市(旧ブンコット村/地方自治体再編によりシャヒッドラカン市に統合)に引き渡すことができました。

引き渡し式には復興庁長官や国家計画委員会副議長も参加しており、この施設が復興を促進するための重要な拠点であることを象徴していました。

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伝統音楽での盛大なお祝い

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市へのレプリカの鍵の引き渡し

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完成したコミュニティトレーニングセンター