パイロット地区におけるESAFCの医療従事者研修

2016年5月20日

ESAFC(家庭コミュニティ保健チーム)の医療従事者に対する研修の講師として、プロジェクト対象2保健管区の14支所から選出された29名の医師と看護師を2グループに分け、3日間の日程で、ファシリテーター養成研修を2月と3月に開催しました。研修内容は、当初予定していた「妊産婦管理台帳」「産前健診」「妊娠性高血圧症候群」「産後出血」「乳幼児健診」に、新たに「ジカ熱対策」を加えた6項目です。この研修の講師は両保健管区から選出された母子保健技術委員会のメンバーが務め、プロジェクトが実施を支援しました。
ファシリテーター養成研修終了後、母子保健技術委員会で、研修運営や講義で改善すべき点を確認しました。研修前・後のテストの結果から、各項目の教授法やパワーポイント教材、グループワーク教材(ケーススタディ用の症例)などを見直し、学習効果を高めるために必要な修正を行いました。
養成されたファシリテーターにより、8パイロット保健セクターの医療従事者を対象とした研修は、各パイロット支所で4月から開始されました。同研修は毎週支所で実施されている既存の継続教育の時間枠を活用し、1回2〜3時間ずつ行われています。研修は、「妊産婦管理台帳」「産前健診」「妊娠性高血圧症候群」「産後出血」「乳幼児健診」について、1)研修前テスト2)理論の講義・症例検討4)研修後テスト、で構成されています。2)の「理論の講義」に続く「症例検討」が、業務の都合により2〜3週間後の実施になっているケースがあることと、研修受講者から「業務に追われ研修テキストを読む時間が取れない」という声が聞かれたため、実践的な「症例検討」に入る前に「理論」の復習を必ず行い、受講者の理解度や反応を確認しながら研修の展開方法を工夫するように、ファシリテーターへ指導しています。5月中旬で、研修は全ての項目終了に向けて目処がついてきています。今後は、研修で学んだことが、現場でどのように活用されているのかをモニタリングしていく必要があります。

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ファシリテーターによる講義

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母子保健専門家によるファシリテーターの講義の補完説明の様子

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保健セクターの医師、看護師による症例検討グループワーク