第3回半期評価会・ワークショップ開催

2016年8月24日

8月23日から2日間にわたって、第3回プロジェクト半期評価会・ワークショップを開催しました。保健省本省、チョンタレス、セラヤ・セントラルの両保健管区(SILAIS)事務所、支所、地域病院および一次医療病院の職員と、JICAニカラグア事務所員やプロジェクト専門家などが一堂に会し、プロジェクトの半期進捗状況、成果達成度、課題などを確認し、改善策と活動計画を検討しました。1日目42名、2日目39名、実人数にして55名が参加しました。

1日目は最初に、2016年6月末にJICAニカラグア事務所長とニカラグア保健大臣の間で合意されたPDM(プロジェクト・デザイン・マトリックス)指標の改定箇所を確認し、その達成状況を関係者で分析し、取り組むべき活動を確かめました。続いて、プロジェクトによる医療技術者研修、ヘルス・プロモーション研修、家庭地域保健活動(ESAFC活動)、母子継続ケアなど、主な活動の成果、目標の達成状況、課題を共有し、意見交換を行いました。成果として、医療技術者研修受講者に対するテスト結果が向上している、ESAFC活動での取り組みが目に見える成果を出している、などが挙げられました。

2日目はSILAIS事務所による巡回モニタリング方法、支所における母子保健の情報分析方法、母子保健データの記録管理方法の3つの課題に関して行った、グループワークの結果を踏まえ、向こう6カ月間の活動方針を全体会議で合意し、活動計画を立てました。

2日目の最後に、専修大学経済学部狐崎知己教授が、ニカラグア、ドミニカ共和国、ハイチの3か国の経済指標と保健指標を比較し、ニカラグアの保健指標の実績値は経済水準に見合う以上のものであることを示しました。そして、ニカラグアの強みとして、多くの保健ボランティアの参加があり、このボランティア制度の有効性を検証し、住民の主体性を高めることで、当プロジェクトの波及効果の発現に至る旨、説明しました。

今回の半期評価会・ワークショップでは、PDM指標はまだまだ達成していないものの、活動は順調に進捗していることが確認できました。プロジェクトの開始時には「母子保健に問題はない」と考えていた保健医療従事者が、今回の評価会では改善方法を発言するなど、問題と課題を自ら発見し、分析する能力が高まっていると感じられる場となりました。

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半期評価会。マイクを持っているのは保健省保健サービス総局の保健サービス担当技官。

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ワークショップでのグループワーク。支所における母子保健の情報分析方法の検討。

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保健行政の分析結果を説明する狐崎知己教授。