第1回「震源メカニズム研修」を実施しました。

2017年6月7日

中米津波警報センター(CATAC)の機能強化に向けた技術移転研修として、第1回「震源メカニズム研修」をニカラグア国土調査院(INETER)で実施しました。CATAC地震解析担当のアルゲリョ職員と古川専門家が講師となり、INETER地震課から9名、火山課から2名が参加し、2017年5月29日から6月2日まで座学1日、震源メカニズム解を手作業で求める演習2日、地震解析ソフト「focmec」(注)を用いたコンピュータによる演習を1日の計4日間の日程で実施しました。

現状のINETERの地震監視業務では、地震発生時に震源(地震が起こった場所)とマグニチュード(地震の大きさ)は決めますが、震源メカニズム(地震がどのような応力によって引き起こされたか)の分析が行われていません。

中米地域における津波発生判断の精度向上のためには地震監視当番者の能力向上が必要であるため、全地震監視当番担当職員が地震波初動データによる震源メカニズムのリアルタイム分析を行えることを目標に研修を実施しました。

参加者の多くが今回の研修を通して「震源メカニズム」を初めて学びましたが、研修後の理解度アンケートでは1名を除き「理解できた」と回答し、研修全体の満足度は非常に高い結果となりました。

参加者からは、理解をより深めるため、追加の演習を望む要望が多かったため、追加の演習実施を検討しています。なお、初動データによる震源メカニズム解析手法は大地震ではメカニズムの推定精度が高くないことから次のステップとして、その精度が高いCMT(セントロイド・モーメント・テンソル)解析の研修も今後実施していく予定です。

今回の研修の講師を務めたアルゲリョ職員は(研)建築研究所にて実施している課題別研修「地震学・耐震工学・津波防災」の「国際地震工学研修(2015年度)」に参加した帰国研修員であり、1年間の研修で学んだ成果を活用し、研修講師として活躍しました。

課題別研修と技術協力プロジェクトが連携・協働することにより、防災分野の人材育成において相乗効果を発揮している取組みとなっています。

(注)可能な全ての解を網羅的に調べて、最も観測データを満たす解を最善解とする手法。

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初日の講義の様子

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2日目演習風景

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3日目の講義風景

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4日目のコンピュータ演習風景