サハラ以南アフリカ諸国の中でも最貧国の一つである「ニ」国は、「教育開発10カ年計画(PDDE)2003〜2012」において、初等教育総就学率を2002年の41.7%から2012年には94%まで向上させることを目標としている(2004/05年時点で52%まで上昇)。同計画の柱の一つとして打ち出されたのが、中央省庁から、校長、教師代表、保護者会代表、母親会代表から編成される学校運営委員会(以下「COGES」)への学校運営に関する権限の委譲を骨子とする地方分権化政策である。この政策は住民やコミュニティを学校運営の中心的担い手として位置づけ、計画策定から運営管理、教員の管理、親への啓発活動に関する責任…