エボラ対策支援1

2014年10月31日

2014年8〜10月

2014年5月にプロジェクトを開始し、対象地域選定のための調査を始めました。そして、その結果をもとに関係者と協議を重ね対象地域を決め、ようやくプロジェクト活動を開始しようとしていた時でした。7月20日のことです。リベリアからエボラ出血熱感染者がナイジェリア(ラゴス)へ入国してきました。この感染者は到着ロビーで気を失い病院に搬送され、5日後になくなりました。この後、治療にあたった医療スタッフへの感染が確認されたのを機にさらに感染が広がっていきました。
この状況に際しプロジェクトは、ラゴス州保健省が取り組み始めたエボラ対策を支援することになりました。エボラ感染拡大防止には何が必要で、何が不足しているのかを関係者と共に慎重に確認しながら、プロジェクトが提供できる支援を提案し、最終的に啓発活動を中心に支援することになりました。
以下、プロジェクトが実施した支援内容です。

・啓発用パンフレット(英語版)267,000部
・啓発用パンフレット(現地語版:ヨルバ語、イボ語、ハウサ語、エグン語)267,000部
・啓発用ポスター(公立小・中・高校用)6,688部
・啓発用ラジオ放送 5日間

作成したパンフレットはラゴス州の267か所の公的プライマリー・ヘルス・センター(PHC)に配布し、また、住民に良く聞かれているラジオ放送を使ってラゴス州とその近隣州に1日2回、1分間の啓発メッセージを流しました。ポスターについては次のプロジェクトニュースでお伝えします。
公的PHCでは毎週開かれる予防接種の日や産前健診の日など、より多くの人々が訪れる日を利用したり、コミュニティに直接足を運んだりしてパンフレットを効率的に配布しました。エボラ発生から1ヵ月以上もたったある日のこと、子供の予防接種のためにPHCを訪れたお母さんに医療スタッフがエボラについて知っているか尋ねました。そのお母さんはそれまで全く聞いたことがなかったようで、医療スタッフからの説明を真剣に聞いていました。

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パンフレット英語版(表紙、裏表紙)

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パンフレット英語版(エボラに関する説明)

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パンフレットをもとにエボラについての説明をするPHCスタッフの様子