プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)初等理数科教育強化プロジェクト
(英)Strengthening Mathematics and Science Education in Nigeria at Primary Level (SMASE Nigeria)

対象国名

ナイジェリア

署名日(実施合意)

2006年8月23日

プロジェクトサイト

カドナ州、ナイジャ州、プラト州

協力期間

2006年8月23日から2009年8月22日

相手国機関名

連邦教育省、全国教員養成大学委員会、全国基礎教育委員会、州基礎教育委員会

背景

ナ国政府は、1999年より初等・前期中等教育9年間の無償・義務化を推し進めるUBE (Universal Basic Education)政策を実施し、基礎教育重視の方針を定めている。同政策により就学率は向上したものの、初等教員の半数近くが無資格の状態であり、また学校校舎などの学習環境も十分とは言えず、児童の「読み・書き・計算」の基礎的能力は決して高くない。ナ国の初等教育においては、理科・算数は、英語・社会と同じく、初等教育における主要必修の4科目として位置づけられ、重視されているが、理数科の水準は非常に低い。1996年と2001年にナ国教育省により実施をされた学習到達度調査では、例えば算数の場合、学習理解度を100とした場合、96年の結果では32%、2001年では34%とどちらも非常に低い数値を記録している。このような状況を改善すべく、教育の質の向上、とりわけ理数科教育振興に向けたあらたな取り組みが必要となっている。2005年ナ国教育省・JICAにより実施されたベースライン調査結果では、初等理数科教育に関する問題は、とりわけ教員の資質の低さが大きな要因であることが指摘された。ナ国の初等教員は、英語・社会・理科・算数を含む全教科を指導することになっているため、理数科のみを指導する教員はいない。また、上述ベースライン調査の結果から、教員の多くは、教具・教材の不足が児童の学力到達度の低さになっていると考える傾向にあることがわかった。実際に、多くの学校では、理数科の教具・教材が殆どなく、実験を通した指導はなされずに、板書されたものを児童がひたすら懸命に暗誦する授業が行われている。これらの問題の背景として、教員自身が教員養成課程において教具・教材の不足によって、実験等を十分に体験しておらず、教科書の暗記中心の勉強をしてきたため、実演に基づいた理数科の指導並びに創意工夫に基づいた授業の改善を行うような能力・経験が不足していることが挙げられる。

以上から、理数科における初等教員の教授法を改善することは、理数科の授業の改善、ひいては他教科の改善へとつながり、ナ国における初等教育の質の向上に寄与するものである。

目標

上位目標

初等教員の理数科を教える能力が向上する。

プロジェクト目標

地方研修指導員の初等理数科における現職教員研修を実施する能力が向上する。

成果

  1. 中央および州レベルで現職教員研修を実施するための組織が確立される。
  2. 州研修指導員および地方研修指導員を対象とした現職教員研修が実施される。
  3. 現職教員研修を支援するシステムが強化される。

活動

1-1.
National/State Coordination Unitの活動に必要な資機材を整える。
1-2.
中央研修指導員の業務内容および雇用するための基準を定める。
1-3.
中央研修指導員を配置する。
1-4.
中央研修指導員を対象とした研修が実施される。
1-5.
中央研修に必要な資機材を供与する。
1-6.
州研修指導員の業務内容を定める。
1-7.
州研修指導員を配置する。
1-8.
州研修に必要な資機材を供与する。
1-9.
州研修に参加する研修受講者の選考基準を定める。
2-1.
研修マニュアル、教材、およびモニタリング評価ツールを開発する。
2-2.
研修教材を州研修センターに対しプリント・配布する。
2-3.
州研修指導員(12〜24名)を対象とした研修を実施する。
2-4.
中央研修のモニタリング評価を実施する。
2-5.
州研修センターで州研修を実施する(参加者600名/各州200名)。
2-6.
州研修のモニタリング評価を実施する。
3-1.
中央研修運営ワークショップを実施する。
3-2.
地方行政官を対象とした研修運営ワークショップを実施する。
3-3.
他州も含めた適切な州行政官を対象とした啓発ワークショップを実施する。
3-4.
プロジェクト活動に関するニュースレターを発行する。
3-5.
必要に応じ、メディアを通じた広報活動を推進する。

投入

日本側投入

  • 長期専門家: 1名(現職教員研修マネジメント/業務調整)
  • 短期専門家: 必要に応じて派遣(主に第三国専門家を想定)
  • 研修: 海外での研修参加経費
  • 機材供与: コンピューター、印刷機、等

相手国側投入

  • 連邦政府側
    • 中央研修員の任命
    • プロジェクト実施に携わる行政官の任命
    • 中央研修実施経費
    • 中央研修モニタリング経費
  • 州政府(州基礎教育委員会)側
    • 州研修指導員の任命
    • プロジェクト実施に係る行政官の任命
    • 州研修実施経費
    • 州研修モニタリング経費