プロジェクト概要

プロジェクト名

ロゴ

プロジェクトロゴマーク

(日)養殖普及プロジェクト
(英)The Comprehensive Outreach and Fish Breeding Project

対象国名

フィリピン

署名日(実施合意)

2006年8月10日

プロジェクトサイト

パンガシナン州ダグパン市 他

協力期間

2006年11月1日から2010年4月30日

相手国機関名

国立総合水産技術開発センター

背景

フィリピン国は約36,000kmの海岸線を有し、約800の島に人口が分散している島嶼国である。人口は沿岸域に集中し、沿岸部住民の多くは古くから食料供給及び生計を沿岸資源に頼ってきた。中でも約60万世帯以上の小規模漁家が存在し、これら殆どが貧困層に属する。

フィリピンの水産業はGDPの4%、就業人口の5%(約100万人)を占める産業である。違法操業等による乱獲、環境劣化に伴い90年代は減少傾向にあったが生産量は回復基調にある。商業漁業及び小規模漁業生産の大幅な増加が期待できない中で、養殖業は過去5年間で年間平均10%程度の成長率を記録しており、2004年には約173万トンの生産量を記録した。ミルクフィッシュは主要な養殖対象魚種の一つであり、リージョンI、III、VIを中心に生産されている。ミルクフィッシュの生産は主として汽水池で行われているが、近年は生産性を高めるためペン(fishpen)や小割式(fishcage)の集約式養殖を行う養殖農家も増えつつある。

しかし、天然採苗の量には限界があり、また近年の沿岸資源の減少に伴い供給が低下している。こうした状況下、年間3〜8億尾もの人工種苗をインドネシア及び台湾から輸入しているが、長時間輸送による種苗の質等への影響があるためミルクフィッシュの養殖を振興する上での制約要因となっており、国内での安定供給が臨まれている。

フィリピン政府はこれらの課題に対処するため、国家ミルクフィッシュ開発計画(PBDP)を策定し、国立総合水産技術開発センター(NIFTDC)を拠点として人工種苗を自国内で安定的に生産するとともに、各地域に中央政府、地方自治体、民間が運営するふ化場を設置し、これらを通じて地域の養殖農家に種苗を配布していく体制作りを進めている。かかる状況の下、フィリピン政府はふ化場の運営管理の向上等を通じた、種苗の安定供給体制の強化を目的とした技術協力プロジェクト実施を我が国に対して要請してきたものである。

グラフ
図1 部門別水産物生産量の推移

目標

上位目標:

プロジェクト対象地域において養殖農家の生計が向上する。

プロジェクト目標:

プロジェクト対象地域において養殖普及体制が機能するようになる。

成果

  1. ふ化場からの種苗供給が安定する。
  2. パイロットサイトにおいて、養殖農家の養殖生産・経営に関する知識・スキルが向上する。

活動

1-1
種苗生産工程や体制をレビューし、種苗生産の現状と課題を明らかにする。
1-2
種苗生産工程及びふ化場運営の改善手法・計画をとりまとめる。
1-3
ふ化場運営者向けの技術マニュアルおよび研修内容を作成・改訂する。
1-4
ふ化場運営者を対象とした研修を実施する。
1-5
ふ化場を訪問し、アドバイス等を行う。
1-6
ふ化場運営者間での種苗に関する情報ネットワークの構築を支援する。
2-1
関係者との議論を通じて、プロジェクトでの重点課題及びパイロット地域を選定する。
2-2
養殖農家の社会経済・経営状況と課題を明らかにする。
2-3
既存の研修及び普及プログラムをレビューしたうえで、必要な改訂を行う。
2-4
普及員と養殖農家向けの研修教材の作成または改訂を行う。
2-5
普及員と養殖農家に対する研修を実施する。
2-6
養殖農家が情報交換やグッドプラクティスを共有するための会合開催を支援する。

投入

日本側投入:

  • 専門家派遣
    普及、養殖技術・研修、親魚育成・産卵技術、餌料、マーケティング・経営、モニタリング等
  • 機材供与
  • 日本または第三国での研修員受け入れ
  • その他(プロジェクト活動費等)

相手国側投入:

  • カウンターパート人件費
  • 施設・土地手配(プロジェクト事務所等)
  • その他(ローカルコスト負担等)

事業事前評価表:

JICAサイトをご覧下さい。(PDF/143KB