プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト フェーズ2
(英)Project for Strengthening the Capacity of Tumba College of Technology Phase 2

対象国名

ルワンダ

署名日(実施合意)

2012年11月30日

プロジェクトサイト

北部県ルリンド郡トゥンバ、首都キガリ(WDAおよびTCT分校所在地)

協力期間

2013年1月1日から2018年8月31日

相手国機関名

(和)トゥンバ高等技術専門学校
(英)Tumba College of Technology

背景

ルワンダ国は国家開発計画「Vision 2020」において知識ベース経済(Knowledge-based Economy)の実現を掲げ、人的資源開発、とりわけ科学技術分野の人材育成に取り組んでいます。しかし、産業界では、1994年の内戦・ジェノサイドの影響により、中堅技術者や実践力のあるエンジニアの不足が深刻です。また、教育セクターにおいては、近年の急速な基礎教育の就学率向上に伴い、中等教育の拡大が喫緊の課題となっています。2010年7月に策定された教育セクター戦略計画2010-2015(Education Sector Strategic Plan for 2010-2015:ESSP2010-2015)では、技術教育・職業訓練(Technical and Vocational Education and Training:TVET)を含むポスト基礎教育の推進により、すべてのレベルで産業界の人材ニーズに合致した人材の輩出を目指しています。

こうした背景から、ルワンダ国政府は、2007年にトゥンバ高等技術専門学校(Tumba College of Technology:TCT)を設立し、JICAは、TCTが産業・社会のニーズに適合した実践的なA1レベルの高等技術教育機関になることを目標に、「トゥンバ高等技術専門学校強化支援」プロジェクトを2007年から2012年まで5年間実施しました。同プロジェクトでは、TCTの設立から支援を開始し、実践的な高等技術者を育成する機関となるまで支援を行いました。また、同プロジェクトにおける産業界との連携強化に関係する活動は、カリキュラム内容への産業界ニーズの反映、学生の就業体験の機会提供、卒業生の就職チャンス拡大などの多くの効果を生み、グッド・プラクティスとしてルワンダ国政府による他TVET機関への普及活動も行われました。

更に、ルワンダ国政府は、TVETシステムの構築、及び産業界のニーズに合ったTVETの実施を目的に、プロジェクト開始後の2008年4月にTVET政策を策定し、また、同政策に基づき2009年には、TVET関連活動の調整部門として、教育省の下に雇用開発局(Workforce Development Authority:WDA)を設立しました。これらの結果、技能訓練校の数が2010年の61校から2012年には116校に増え、学生数も2年間の間に約2倍に増加する等、TVETへのアクセス面において大幅な改善が確認されています。

しかしながら2012年現在も農林業がルワンダのGDPの約3割、全労働人口の約9割を占めており、依然として零細農業を中心とした産業構造のままです。また、16歳から35歳の若年人口416万人のうち、42%が潜在的失業状態にあり、若年層の技術能力強化及び雇用の創出が依然として大きな課題となっています。産業界の求める技術レベルと実際に輩出される技術者のレベルにおける乖離も強く指摘されており、全体の求職者のうち70%が求められる技術レベルを満たしていない状況です。結果としてTVET機関の卒業生の就職率は25%と低迷しています。特に、中堅技術者や実践力のあるエンジニアについては需要の60%程度しか供給できておらず、人材不足が依然として深刻な状況です。

このような、TVETにおける現状の要因として、TVETセクターの制度面の弱さ、TVET機関の実施計画力不足、関係者個々人の能力不足などが指摘されています。ルワンダ国では、TVET政策の整備を着実に進めていますが、各TVET校における政策実施・反映段階において具体的な方策が提示できておらず、結果として産業人材の不足が深刻な課題となっています。

こうした状況の中、過去5年間のプロジェクトの実績及びルワンダ国の現状、課題を踏まえ、ルワンダ国教育省により、次期プロジェクトとして「トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクトフェーズ2」が我が国へ要請され、2013年2月から本格的にプロジェクトが開始されました。本プロジェクトでは、特に教員の能力強化、学校運営能力の強化に焦点を絞り、TCT強化のためのさらなる仕組みづくりを行いつつ、TCTを通じ、他TVET機関のモデルとなるようなアプローチをルワンダ政府に対して提供することにより、ルワンダ国TVETセクターの質の改善を目指しています。

目標

上位目標

ルワンダ国内の各TVET機関においてTCTのグッド・プラクティスが実践される。

プロジェクト目標

TCTがTVETセクター改善のための有効なアプローチをルワンダ政府に提供するモデル機関となる。

成果

1.TCTにおいて実践的技術教育を提供するための継続的能力向上システムが構築される。
2.TCTにおいて学校運営管理改善メカニズムが構築される。
3.WDAとTCTがTVETセクター改善のために有益なグッド・プラクティスを共有する。

活動

1.1 RDPUの活動計画を作成する
1.2 RDPU運営管理ガイドラインを策定する
1.3 ニーズ調査を実施する
1.4 TAG会議を毎年実施する
1.5 マーケティングストラテジーを策定する
1.6 RDPUのためのマーケティング活動を実施する
1.7 RDPU活動に必要な機材を供与する
1.8 RDPU活動を実施する(応用研究、地域貢献活動、生産活動、学生による卒業プロジェクト)
1.9 研修計画を作成する
1.10 研修計画に基づいた技術研修を実施する
1.11 RDPU活動を共有・レビューする
1.12 競争に基づいた表彰制度を導入する

2.1 以下を通して学校のモニタリング評価機能を強化する
・年間活動計画におけるPDCAサイクル
・学校運営有効性調査
・卒業生追跡調査
・雇用主満足度調査
2.2 資機材管理制度を強化する
2.3 必要な施設整備も含め学生のキャリアサポートシステムを強化する
2.4 ニーズに基づいたスタッフの能力強化を図る

3.1 TCTのグッド・プラクティスを取りまとめ、普及可能な形にする
3.2 ムサンゼサテライトセンターを改修し機材を設置する
3.3 PRイベントを通してグッド・プラクティスを他のTVET機関および国家機関と共有する
(技術デモンストレーション、研究・イノベーションデー、新学期開始、TCTオープンデー等)

投入

日本側投入

・専門家派遣
(総括、副総括、プロダクション・ユニット(PU)運営、情報技術(IT)、電子・通信(ET)、代替エネルギー(AE)、学校運営、評価サイクル、技術教育政策、機材計画他)
・研修員受入
・機材供与
・第三国専門家派遣
・第三国研修
・在外事業強化費

相手国側投入

・カウンターパート配置
・プロジェクトオフィス提供
・施設・機材整備、メンテナンス費用
・教職員給与・手当
・学校運営経費