改訂版リソース・保健情報管理ツール(OGRIS:オグリス)の試運用の結果共有会合を実施しました

2019年11月11日

改訂版リソース・保健情報管理ツール(OGRIS:オグリス)の試運用が完了しました。この試運用は、ツール活用のための研修とその後の定着度を把握するためのスーパービジョンから構成されます。改善の度合いを測るために、スーパービジョンは全施設にて2回行いました。

まず、2019年3月から9月にかけて、ティエス州ポペンギン保健区(中部)、ジガンショール州ジガンショール保健区(南部)、サンルイ州サンルイ保健区(北部)の対象3保健区で、のべ214人の保健人材を対象にOGRIS研修を実施しました。

研修後のスーパービジョンでは、特に保健ポストでのOGRIS使用率の大幅な改善が確認されました(下図)。ポペンギン保健区とジガンショール保健区の第2回スーパービジョンでは、ポペンギン保健区管理チームはジガンショール保健区を、ジガンショール保健区管理チームはポペンギン保健区を訪れ、2保健区の管理チームがペアとなる「ピア・スーパービジョン」形式で行ったため、両保健区の意見交換の場ともなりました。スーパービジョン最終日には、保健ポスト長、保健開発委員会(CDS)メンバー、保健センターのユニット長を招いて、結果共有会合を行いました。保健区が実施する次回の定期スーパービジョンにOGRISの評価項目を統合することや、「OGRIS賞」を設けてOGRISを効果的かつ継続的に活用した施設を年度末に表彰するなどの継続性を担保するための提案があがりました。

【画像】3保健区の保健ポストの第1回・第2回のOGRIS使用率(%)
3つの保健区において、医薬品管理、保健情報活用、人材管理のそれぞれでのOGRIS使用率が1回目のスーパービジョン(左)から2回目のスーパービジョン(右)で向上

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マラリアの診察数や予防接種数などのグラフや産前検診についてのタナハシ曲線

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職種ごとに色分けされた個人情報ファイル

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医薬品の価格表を確認する様子

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結果共有会合

10月21日から23日は、OGRISツール最終化のため、試運用の結果共有ワークショップを実施し、これまでのOGRIS関連の全活動の進捗とスーパービジョンの結果を共有した上で、OGRIS改訂作業の最終化について協議しました。また、保健開発委員会(CDS)運用パッケージにOGRISツールを統合することについても協議しました(10月31日プロジェクトニュース参照)。その結果、演習をさらに充実させ、OGRISの理解を深めるために、研修期間を現在の3日間から4日間とすることや、対象者を看護師長、助産師、デポジターに加えて、CDSのメンバーも追加することが提案され、研修プログラムの全体設計が変更されました。使い勝手の悪かった保健センターのスーパービジョンフォームも医薬品管理、保健情報活用、人材管理のサブコンポーネントごとに丁寧に見直し、スーパービジョンで確認すべき重要なポイントを網羅しつつ、フォームを簡易化しました。今回あがった修正点をツールに反映し、2020年初旬に技術承認を行うことで、改訂版が保健社会活動省の公式なツールとして認められる予定です。

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改訂版OGRIS試運用の結果共有

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グループワークの様子(人材管理)